このところのよくわからない第二次世界大戦、とくにドイツの戦いへの興味というものがあって、いろいろと本を借りたりはしているが、図書館の本というものは返さなければいけないものであって、「あれ、野ネズミに配線囓られて戦車が動かなかったのっていつどこのエピソードだっけ?」とか思ったところで、手元に「完全分析 独ソ戦史』(『完全分析 独ソ戦史』(山崎雅弘)を読む - 関内関外日記(跡地))もないのでわからない。アイフォーンでいちいち調べてもいいがやはり本がいい。
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が、もちろん、こういった本にはいろいろな意味で「無し」の人もいるだろう。萌えと下ネタの嵐である。戦争というものをこんな風に茶化していいのかという意見もあろうし、軍事や戦争を趣味的に語ることへ反発を持つ人もいるだろう。また、硬派なミリタリー趣味者が眉を顰めることもあろう。
でも、おれはもう、なんというのか、そういう抵抗はほとんどないといっていい。適切な説明かどうかわからないが、戦争をこうやって扱うことが不謹慎であるという以上に、というか、以前に、戦争そのものがもうクソくだらない、ろくでもない、馬鹿げた、しょうもない、ふざけた代物じゃねえかという、そういうところを感じるからだ。いや、むしろ、おれのように正義心や道徳心の少ないやつ、戦争悲話にあまり悲しまないやつ、そういやつにとっては、下手に美化や讃美なんてもの転ぶよりも、酸鼻きわまる愚劣な行いをわらうくらいのほうが、まだいくらかマシなんじゃねえかとすら思う。言いすぎか?
それで、きっかけはこの本でも、たとえばドイツのロシア人(コサック? 適切な呼称はどうなんだろ? そういえばフィンランドの「イッル」の基地に投降してきた労農赤軍兵はロシア語もたどたどしいタタール人? だったとかいう話もあった)部隊の話とかでてくると、そりゃソ連に支配された連中にとってみればナチスドイツが解放者に見えることもあるだろうとか。それで、最後ドイツが敗北決定的になったときの、連中の立場の悲惨さとか、その悲惨さが引き起こすむごたらしいこととか、なんというのか、まあそういうことを考えたりとか、まあ考えたところでべつになんの役に立つわけじゃねえけどさ。それで、そんなん、米軍の第442連隊戦闘団の話もあるだろうし、また、大日本帝国に命を差し出すよりなかった朝鮮、台湾の話もあるだろう。
なんつーのか、国家間戦争いうても、A民族のA国とB民族のB国が戦争しました。みたいな簡単な話じゃねえし、まあそれが世界大戦なんだろうが、そこに他国、他文化、他民族が絡み合い、そして独ソ戦においちゃイデオロギーというもっとでかいものまであって、まあなんなんだろうな。ベルリン陥落後、ともかくソ連の捕虜にだけにはなるまいと米英に投降しようと決死の行進を行うとかな、なんなんだろうなとか。いや、ソ連の捕虜になったら悲惨だったのはたしかだし、日本人だってシベリア抑留あるしな。
そうだな、やっぱりこの、ソヴェート連邦ちゅうものの、なんというのかね、冷戦時代に子供だったおれとしては、やはりあの暗いイメージというものが、やはり実際のところ、なんというのかいかにもろくでもないものなのかとか、まあ時代への興味は行ったりきたりするというか。まあ、そういうところはありつつ、おしまい。
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