2020東京オリンピック開幕式の感想


 保土ケ谷・神奈川新聞スタジアムで行われた東京オリンピックの開幕式を見てきた。スタンドは目に見える限り8割くらいの入りだった。空席を除けばほぼ満席といったところだろう。
 会場に入ってまず目を引いたのは、スコアボード部分を覆うように作られた、巨大なわいせつ石膏だった。なんでも、全国のわいせつ石膏職人をかき集め、あらゆる技術を総動員して完成にこぎつけたものだという。
 やがて、セレモニーが始まる。20数発の花火が打ち上げられる。上空を御覧くださいというアナウンスとともにブルーインパルスが煙を引いて飛び去る。ただし、降りてくるはずの空挺団は風に流されて和田町の方へ行ってしまった。
 選手が入場してくる。その入口では、おまんたちが、彼女の故郷の特産品であるという小豆を、ライスシャワーのように選手たちに投げつけた。少し迷惑そうな選手や、なにかまじないのようなもので弾き返そうとする選手などもいた。
 いよいよ聖火が会場入りする。24時間走り続けた森三中のうちの誰かから、アンカーへ。アンカーはかなまら祭りのエリザベス神輿だ。エリザベス神輿の亀頭に聖なる炎がともる。そのまま「でっかいマラ!」の掛け声とともにスタジアムを一周すると、ホームベース部分で静止する。GO/NO判断はGO。凄まじい噴射とともに亀頭が飛翔を始める。目標はわいせつ石膏のわいせつ部分。保土ケ谷・神奈川新聞スタジアムにいただれもが、粉砕される石膏を想像した。が、巨大なマラはわいせつ石膏のわいせつな割れ目にズボッと大きな音を立てて入り込んだ。そしてすぐに巨大なわいせつ石膏の豆にあたる部分に火がともされた。身震いせずにはおられない、見事な仕掛けだった。
 こうして東京オリンピックは幕を開いた。すばらしい巨大なわいせつ石膏の炎のもと、すばらしい競技の数々が行われるのだろう。保土ケ谷・神奈川新聞スタジアムで、保土ケ谷公園運動場で、保土ケ谷公園サッカー場で、保土ケ谷公園オートテニス場で……。

関連