すばらしいポルノ遊星

 すばらしいポルノ・ガールが淫猥なフォルムのポルノ・スポーティ・カーで街をポルノ・スピードで突っ走る。エンジンからは甲高いポルノ・サウンド。淫らな夕日に照らされた猥褻型ポルノ・ビルからは日々のわずかなポルノ・マネーを得たポルノ・マンやポルノ・レディがとぼとぼとポルノ歩きで吐き出される。
 ポルノ・ガールはビッグ・ポルノ街を後ろに、いやらしい形をしたポルノ山にあるポルノ湖畔を目指す。坂道、猥褻な形のポルノ・シフトを握る。乱暴にギア・チェンジする。ポルノ・スポーティのポルノ・エンジンは甲高いポルノ声を響かせる。ポルノ・スピードはポルノ・メーターを振り切る。
 流れていくポルノ景色。横手にポルノ湖畔のポルノ遊園地が見える、ポルノ観覧車が見える。ポルノ遊園地ではポルノ・ネズミやポルノ・ダックが淫猥なショーを繰り広げている。エレクトしたポルノ・パレードの時間も近い。
 ポルノ・ガールはひとけのない湖畔のポルノ駐車場にポルノ・スポーティを駐める。独特の針をしたポルノ時計に目をやる。少し早い。右手でポルノ・シフトを意味もなくいじる。ポルノ・スポーティはポルノ喘ぎ声を静かに漏らす。
 やがて一台のポルノ・バイクが駐車場に入ってくる。禍々しいまでに淫猥。ポルノ・バイクのライダーはすばらしいポルノ・ガイ。ポルノ・バイクの野太いポルノ・エンジンをつけっぱなしにしたまま、ポルノ・ガールに一枚のポルノ・メモを渡す。ポルノ仕草で踵を返すと、ポルノ・バイクは夕闇ポルノに消えていく。
 すばらしいポルノ・ガールはポルノ・カーから降りる。ポルノ街の見える方へ歩いていく。たくさんのポルノ・ビルの光、ポルノ・ホームの光。その光の一つ一つにそれぞれのポルノ。かつてのように本物のポルノがなくなったというものもいる。今、この瞬間が最高のポルノ・タイムだというものもいる。未来にこそ真のポルノが到来するというものもいる。すばらしいポルノ・ガールはポルノ・メモに目を通す。ポルノ読みすると、細かくポルノ破りしてあたりに撒き散らす。
 もう暗くなったポルノ空を見上げればアレの形にしか見えないポルノ・ムーン。その表面上を人工ポルノ衛星が横切る。けばけばしいポルノ・コマーシャル。天のポルノ声。このポルノ遊星にひしめくポルノ海岸のポルノ砂のような大勢のポルノ人。すばらしいポルノ・ガールはポルノのはじまりとポルノのおわりのことを少し考える。少し考えただけでポルノ考えにとってかわられたので、しなやかなポルノ・ムーブで自分のポルノ・カーに戻る。ポルノにははじまりもなければ終わりもない。それでいいのだ。ポルノ・キーを差し込む。ポルノ・スポーティは淫猥な再び声をあげる。ポルノ・スポーティはエロチックなポルノ・カーブをポルノ・スピードで下っていく。今はこれでいい。今ポルノはこれでいい……。