ソチ五輪いまのところ雑感

 四年に一度の大きなイベントやってまっせって、地上波でなんか見られるんなら見ましょうと。サッカーにせよなんにせよ、おれはそういうやつだ。おれはスポーツ新聞みたいなやつだ。薄く、広く。
 そんなおれが見る競技といえば、「たまたまテレビの前にいたから」にすぎない。それで、わりかし夢中になっているから安いものだ。おれは安い人間だ。
 競走を見るのは基本的に好きだ。タイムトライアルよりも駆け引きがあったほうがいい。スケートならショートトラックの方が面白いように思う。有力馬……者が四番手に構えてレース終盤にあっさり脚の違いを見せつけて抜け出すところなどたまらない。ひとまくりだ。女子のリレーなどもちょっと観たが、あれもタッチのタイミングなどの戦略に詳しくなれば奥深いものだろう。
 スノーボードクロスなども面白い。一度こけたら絶望的という緊張感もあっていい。他の選手の動きにつられて一瞬のミスなど、障害の踏み切りのようでもある。女子しか見ていないが、そんななかで優勝した髭面のエヴァ・サムコヴァーは見ていて体の動きが優雅でダイナミック、文句なしという具合でファンになった。ファンになったところで四年後覚えているか、あるいはおれがオリンピックを見られる身分かわからぬという具合だが。
 あとはなんだろう、スノーボードスロープスタイルで編み物してるやつがいたの、あれがよかった。

 スポーツ大会、このくらいのノリでいいじゃねえかという感じでね。本当に、国を背負ってだの税金(!)だのどうでもいいよ。それに、スロープスタイルという競技自体も面白かったな。
 偶然観たのはノルディック複合ノーマルヒル終盤とラージヒル。ジャンプはジャンプでいいけれど、やはりクロスカントリーの駆け引きに面白さを感じるわけで。ラージヒルの方、ドイツ人三人がジェットストリームアタックみたいに二番手集団形成してたのがよかったね。
 あと、世間的にはフィギュアスケートが話題なのだろうが、おれはあれ苦手というか、わからんので見ないのだ。なにがわからんて、ジャンプが速すぎてわからん。採点基準がわからんというよりも、見ていてあれが速すぎて何ジャンプ? 何回転? となってしまってついていけん。その点、外でぶっ飛んで回ったりする競技の方がわかりやすくていい。そんなところか。