ものすごく喉が乾いた話

 

味気のないウオッカを飲みに飲んだ。おれは酒をなにかで割るのを非常に嫌うので(牛乳を水で薄めるようなものだ)、ストレートで飲みに飲んだ。ノー・チェイサー。

おれは気分良くなって、スリープ・スプリントを装着して布団にくるまった。

そしたら、恐ろしく喉が乾いて、非常に大量の水を飲む夢を見た。

夢は夢でなかった。おれは恐ろしく喉が渇いていた。おれはベッドから這い出ると、水を飲みに飲んだ。これでもかというくらい水を飲んだ。もはや中年のおれだが、これだけ水を飲んだことはないというくらい水を飲んだ。

その結果がどうなるかくらい予想がついていた。少なくとも五度、トイレに行くためにベッドから這い出た。もはや中年のおれはお漏らしなどしやしないのだ。

そして迎えた日曜日、おれは自転車にまたがって出社した。出社する前に図書館に寄った。会社についたら、喉が渇いていたので、冷蔵庫で冷えていた緑茶を飲みに飲んだ。尿意が待ち受けていることなんてわかっていた。おれはもはや中年だから、そんなことくらいわかるのだ。