食い物は食い物、エロはエロで楽しめばいいじゃねえか


 アニメ『食戟のソーマ』を見ていてタイトルのようなことを思った。むろん、『じょしらく』の台詞のもじりであり、単に個人的な嗜好の話である。エロを「萌え」に代えてもいいだろう。ともかく、美味しいものを食べてエロい表情なりリアクションなりをする必要があるんですか? というのがある。いや、違うな、おれはエロに食い物が絡んでくると、ひどく興をそがれるのだ。そういうことだ。たとえば女体盛りのどこがいいのかわからない。わかめ酒のどこがいいのかわからない。食べ物を大切にしなさい。エロはエロで大切にしなさい。いや、『食戟のソーマ』にしたって、食ってるだけですけどね。
 というわけで、前期のアニメでは『幸腹グラフィティ』が駄目だった。女の子ばっかり出てくる、百合の入ったような作品を好物としているわりには、まるで乗れなかった。どうにもよくない。『食戟のソーマ』に関しては少年漫画のノリが好きなので視聴はしているが。 しかしなんだろう、遠い昔の、子供のころの記憶を思い出せば、グルメアニメといえば『ミスター味っ子』となるだろうか。味王のリアクションならいい。え、男ならいいの? という話ではない。実写だとなんだろう。そうだ、伊丹十三の『タンポポ』だ。あれのエビを跳ねさせるシーンは目に焼き付いてる。見たのはまだまだほんとうに子供のころだったと思うが。あれがトラウマに? どうだろうか。というか、『タンポポ』見返したくなってきたな。「一流料理店の残飯を喰うホームレスの舌が肥えている」とか、そういうありがちな(?)要素なんかもあったように思える。エビのシーンも自分の記憶が正しいのか見返す必要があるだろう。あとは、死にかけのお母さんがチャーハンを作るシーンがあって、あれも幼心に強烈だった。幼少期のおれのおすすめ映画として、未見の方はぜひ。
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 まあそういうわけで、道理もなにもなく、なんとなくおれは食い物とエロの組み合わせが苦手だな、と。このところ、といってもなにが始まりかよくわからないが、ちょっとしたそういうブームとうか、ジャンルがあるみたいなので、ああ苦手だ、と。
 え、でもおまえ『花のズボラ飯』買ってんじゃん。なんでだ、うさくん関係ないだろ! おしまい!
花のズボラ飯

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花のズボラ飯(2)

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