午後三時の黄金頭

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今日も寝起きのコーヒーと菓子パンでなんとか起き上がる。

シャワーを浴びる。頭を洗い、顔を洗い、左腕を洗い、右腕を洗うときにはもうエネルギーが尽きている。

ふらふら会社に行く。

抑うつ、倦怠感。

昼休みころになると最悪になる。インスタント味噌汁を飲むために自分のお椀を棚から出そうとして、スープカップを一つ割る。片付けは人にしてもらう。

今日はいつもは食べない肉の多い弁当など食べるもなにもよくならない。

歯を磨いていて、「ああ、今日は帰ろう」と思う。

今日は、すぐにやらなければいけないこともない。

というわけで、早退した。

「早退する」と言ったら、当たり前だろうという扱いだった。

ゆっくり、ゆっくり自転車を漕ぐ。

平日の午後、外を行く、わりと街には人がいる。

コンビニに寄る。

明日の朝のパンを買う。

ふと、たまには週刊誌でも買ってみるか、と思う。

なぜだかは知らない。

表紙を見てもとくに興味がわかない。

適当に、「週刊ポスト」を買う。

アパートにようやく帰ると、電話が鳴った。

おれが早退した途端にクライアントから電話があった、という。

急ぎのことで、うちのパソコンからもできることなので、やる。

週刊ポストをめくってみる。想像以上に老人向けで興味がわかない。

というよりも、なんにも興味がわかない。

テレビをつける。

オダギリジョー麻生久美子が代官坂トンネルから出てくる。

代官坂トンネルは、ここからそう遠くない。

時効警察」の再放送。

麻生久美子ウィキペディアにはこう書いてある。

中学の頃から西田ひかるファンでファンクラブにも入会し、握手会にも参加していた。彼女と同じ位置にホクロをマジックで書いていたら、本当にそこの位置にホクロができたとインタビューで語っている。

部屋の雨戸はしまっている。

今朝しめた。

週末、台風が来る。

時間の感覚がなくなる。

室温は、22度だけれど、なにか暑く感じて、エアコンをつける。

エアコンの冷房設定温度は26度。

エアコンにしてみたら、どうしていいのかわからないだろう。

「温風出すわけにもいかないよな」

と思っているに違いない。

部屋のなかの鉢植えもこう思っているだろう。

「いつも陽に当たってる時間帯にいないやつがいる」、と。

隣の一軒家では、この間の台風で壊れたらしい屋根の修理をしている。

週末、台風が来るというのに。

トントン、カンカン。

思うに、

昼の文明はみなでつくってくれればいい。

思うに、

夜の文化もみなでつくってくれればいい。

昼の文明も、夜の文化も。

そう、昼も、夜も、任せたぜ。

おれは雨戸をしめた部屋で、

ひとり、

ぐったりしているから。