水曜日の有馬記念

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川崎の全日本2歳優駿は武藤雅騎乗のアイオライトを本命にした。2走前のダート千二を1.6差で勝っている。なかなか短距離ではここまでちぎれない。武藤雅は3勝クラスを勝ったことがない(……という認識は間違いで、日曜日の準メーンで勝っていた。Twitterで指摘されて知りました。ゴルトマイスターは一個くらい重賞を獲るでしょう)が、ここでいきなりJpn1を勝ったらおもしれえな、と。結果、最内枠から逃げたアイオライトは2着も、人気薄のディーズダンク、門別出身で浦和転厩勝ちの馬が来てくれて、ワイドで80倍、ついでにといってはなんだが、馬連も地元川崎馬のヴァケーション相手で30倍くらいついてくれた。とくにワイドは、最後の最後に一点だけ「買い忘れたから買っておくか」と追加したもので、これはラッキーだった。この勝ち分を有馬記念にぶっこむ。

というわけで、今週の日曜日には中央競馬有馬記念が行われる。書き出しからしてなんのつもりかと言われるかもしれないが、おれは今まで一度も馬券を買ったことのない、競馬なんて知らないよ、という人に向けてこのエントリーを書いている

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ほら、インターネットのそこそこのリテラシーがあれば、会員登録なんてすぐだぜ。即PATだ、即PAT。でもって、買おうぜ、有馬記念。この日本競馬において、お祭りといえば有馬記念だ。なんでもいいから有馬記念、100円でいいから買ってみなよって言いたいのだ。

「でも、馬なんて知らないし……」というあなたに、有馬記念に出てくる一頭の馬を紹介したい。アーモンドアイという牝馬(メス)だ。こいつは強い。強すぎる。強くてかなわん。ほんとうは香港の競馬に行く予定だったが、ちょっとだけ熱を出して回避した。熱はちょっとだけだったので、じゃあ有馬記念に行くか、ということになった。ほんとうは有馬記念に出る予定はなかった。して、「アーモンドアイがいなければ」と思っていたかどうか、有馬記念目標だったさまざまの強豪たちとぶつかることになった。世界に轟く女帝の電撃参戦だ。勝つ、勝たないはともかくとして、今年の有馬記念の主役であることはほとんどの競馬ファンが認めることだろう。もちろん、競馬ファンというものはいろいろ抱えているものだから、素直にアーモンドアイを買うとは限らない。

じゃあ、おれはというと、「アーモンドアイ、勝つんじゃねえの」というのがいまのところの見解だ。有馬記念の行われるコースというのは、内枠が有利で、それが出ないことには決断できない、というのはある。が、ともかく水曜日の夜にはまだ決まっていない。とりあえず、アーモンドアイだ、というのだ。

問題は、相手だと思っている。相手で穴を狙いたい。「ステイゴールド産駒が穴をあける」というのは、少し古い考え方のようだ。路盤改良が行われてからの中山は、ステイゴールドよりもディープインパクト向きになったという。となると、いかにもな穴狙いのエタリオウ、スティッフィリオ、クロコスミアの3頭をオミットできるということになる。おれはいまのところそうするつもりだ。

じゃあ、ディープインパクト産駒からというと、アルアイン、フィエールマン、ワールドプレミアの3頭ということになる。これはいまのところかなりそそる面子だとおれは思う。今年の菊花賞馬ワールドプレミア、鞍上は武豊、斤量も有利。同じく菊花賞馬にして天皇賞馬であるフィエールマン。前走はフランスの凱旋門賞で大負けしたが、馬場が合わなかったとかで度外視しよう。思い出そうじゃないか、ラジオNIKKEI賞の異次元の差し脚(2着だったけど)。札幌記念でも3着に来てるし、小回りの中山もこなせるんじゃねえのか。で、最強に人気薄なのはアルアイン。この秋は14着、16着と、完全に終わった感もある。が、春にはG1大阪杯を勝って、宝塚記念も4着。2500mとはいえ、えーと、エアなんとかとかが好走したこともある、マイラー(1600mくらいを得意とする馬)でもなんとかなりはしないか。

ほか、怖い馬はなんだろうか。枠順次第だが、アエロリット(贔屓にしている馬だ)、キセキ(贔屓にしている馬だ)、クロコスミアあたりが前に行くと、それら先行勢は厳しいかもしれない。ルメール鞍上のアーモンドアイがその後あたりを取りに行って直線で抜け出す。そこに襲いかかるのは、さっき書いたフィエールマン、ワールドプレミアとか? あまりメンバーが揃わなかったジャパンカップ勝ち馬スワーヴリチャードは少し軽視。では、同じハーツクライ産駒のリスグラシュー。レースまで落ち着いていればサートゥルナーリア。川田が持ってきそうなヴェロックス? そんなところか。

アーモンドアイ→アルアイン、ヴェロックス、サートゥルナーリア、フィエールマン、リスグラシュー、ワールドプレミア。……これではトリガミ(馬券を当てても払い戻しが購入金額より少なくなること)もある。問題は買い方だ。いや、アルアインでも絡めば、3連単30点で十二分の払い戻しはあるだろうが。いや、強弱つけて、これでいってみるか? わからん。とりあえず枠順だ。枠順を待とう。とにかく内枠有利だ。

……って、ぜんぜん初心者に向けてねえな。まあいい、おれが面白いと思う競馬というものは面白いものに決まっているし、おれがたかぶっている今年の有馬記念はかなりおもしろくなるはずだ。だからなんだ、アーモンドアイの単勝(一着になる馬を当てる馬券)を買っても面白くないかもしれない。「武豊の名前は知っている」という理由でワールドプレミアの単勝千円でも買ってみたら、それはそれで面白いこと間違いない。佐々木主浩が好きだったという理由で、大魔神の持ち馬であるシュヴァルグランを買ってみてもいい。そのあたりは好きにすればいい。好きにすればいいのが許されるのが競馬だ。でも、なんか迷ったら外国人騎手買っとけばいいよ、とも言える。たぶん、また有馬記念については書くだろう。それまでに、ネット投票の準備をしておけよ。そして、おれの予想は信じるなよ。

それにしても、上に貼り付けた東スポの国枝調教師の発言はしびれるよな。有馬記念を人気薄で勝ったマツリダゴッホが、翌年の日経賞に出てターフビジョンに大映しにしてくれて本当に感動したってさ。マツリダゴッホみたいな馬……メイショウテッコンってどこいったんだ? まあいい、今はそんなところ。

以上。