映画『ブルータル・ジャスティス』と映画秘宝についてちょっと

 

ブルータル・ジャスティス(字幕版)

ブルータル・ジャスティス(字幕版)

  • 発売日: 2020/11/02
  • メディア: Prime Video
 

映画『ブルータル・ジャスティス』をみた。正直、長い映画だった。けれど、スマホを見たり、早送りしたりということはなかった。それなりに見せる映画だった。けれど、長かった。長かったので、視聴の翌日だというのに、「結局、メル・ギブソンってどうなったんだっけ?」ということになってしまった。ルートビア二本を頼んだシーンは覚えているのだが、肝心のラストが思い出せない。……結局、あらすじ、ネタバレサイトを読んで、「そうだった、そうだった」と思うばかりである。思っていたよりけれん味がない映画で、アクションもバイオレンスも特段すごいとも感じなかった。けれどまあ、スマホを見たり、早送りしたりということはなかったのだから、それなりに楽しんでいたのだろう。覆面の男がドラッグストアを襲撃するシーンはよかったかな。そんなところ。

で、この映画をベスト10に選出しているのは雑誌『映画秘宝』の2020年3月号、「ベスト&トホホ10」だ。おれは毎年この号だけ買って、みる映画の指針としている。

とはいえ、毎月買わないのは金がないというのもあるが、『映画秘宝』の趣味とちょっと合わないからだ。おれはどうも特撮も怪獣もカンフーもゾンビもアメコミも興味がない。だから、なんとなく、雑誌のテイストと合わないのだ。合わないのだが、宝島の血をひいているあたり、真面目な映画雑誌(どんなのがあるのかもしらない)よりは、こっちを買うぜ、というところがある。ミニシアターでしかやらないような映画も紹介してくれるし、韓国のノワールもマ・ドンソクも好きだからだ。そのあたりは趣味が合う。

しかしなんだ、今年のベストもワーストもきついよな。2020年は映画自体が少なかった。そんななかでベスト1は『フォードvsフェラーリ』だった。これも150人以上の採点者たちのランキングを見ていくと、熱狂的に一位という人が多かったというわけでもなく、三位か四位だよね、という点数が集まって、総合的に一位になったみたいだった。そんな印象。

で、今、『映画秘宝』について語るとなると、SNS上から巻き起こった問題を避けられないのだろうけど、前述の通りおれは年に一度しか買わない人間なので、なんとも言い難い。ただなんだろうか、最初は個人が引き起こした問題で雑誌のスタンスと密接な関係があるのかな、と思っていたら、その後の動きがどうにも雑誌のスタンス、スタイルと関係ある方向に進んでいってしまったので、まあなんとも。

なんともいえんが、なんだろうね、やっぱりもう、アホで下品な男子校のノリってのは、まあ男子校のなかでやってろよということなんだろうかね。とはいえ、「男子校」といっても、なんていうの、女子をバカにするようなホモソーシャル的なタイプばかりじゃなく、女子の目がないからどんどん軟弱に堕落していくケースもあると思うんだよな。もう女子という存在を意識しなくなるレベルというか(性的なものへの興味はもちろんあるけど……まあ、ポルノが誤った認識を醸成するのだと言われたらそうなのかもしれないが)。というのもおれが中高男子校で後者を経験したから。たぶん、同級生のほとんどは、大学に行って同世代女子という小学校以来の存在に、異星人と接するくらいの困難を感じたものと思う。たぶん。

なんか話が逸れたな。『ブルータル・ジャスティス』と関係なくなってしまったか。『映画秘宝』とも。まあいいか。そんなところ。あと、怖いもの見たさで『キャッツ』みようかどうか迷ってるとか、そんなん。