どういう映画かよく知らないで観はじめた。岸部一徳が出きても驚かないつもりではいた。岸部一徳は出てこなかったが、柄本明と小松政夫が出てきた。これだけで結構勝ってる。
とはいえ、本当に勝っているのは浅野忠信に深津絵里だろう。浅野忠信といえばおれの好きな俳優のなかでも5本の指に入るし(おれが5人以上俳優を知っているかは不明)、深津絵里といえば『1999年の夏休み』以来のファンだといっていい。これで優勝しないわけがない。なんの大会か知らないが。
さらにいえばロケ地がいい。ややロードムービー風なのだが、一番目と二番目の街が程よい寂れ方をしていてよかった。山の中の村は、まあ山の中だろう。
して、どこからネタバレかようわからんけど、ともかく良さげなものがいろいろはいっていて、おれにしては珍しく部屋で中座せずに観た、早送りもせずに観た一本だった。
と、褒めちぎっておいてなんだけれど、ちょっと音楽がうるさいなって思った。無理に盛り上げんでもええよ、と思うところが何シーンかあって、おれはあまり今までこういう映画の音楽など気にしたことがなかったのにな、とか思った。なんかまあ、ピアノだけでええやん、みたいな。で、エンドロール見ていたら、音楽に2人の名前が並んでて、1人は大友良英だった。あ、はい。
しかしまあなんだ、その上、このマジックリアリズムは映像ならではやな、などと思っていたら原作は小説だったりするのであって、どうでもいいですね、そんなんは。以上。