うな次郎はうなぎじゃない(そんなの常識)

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うなぎについての思い出。小学生5年か6年のころの日曜日、唐突に父が「浜松にうなぎを食べに行く」と言い出した。東海道線グリーン車で一家4人は浜松に向かった。そして、浜松でうなぎを食った。それ以前にうなぎを食ったこともあったと思うが、うなぎ屋らしいうなぎ屋でうなぎを食うのは初めてだった。うなぎの白焼きというのを食うのも初めてだった。帰り道、ハワイアンシャツの専門店みたいなところがあって、「好きなものを買っていい」というので、おれはおれ好みの柄のハワイアンシャツを買った。それから30年近く経つが、そのハワイアンシャツはおれの一軍である。帰りもグリーン車だった。だが、浜松から乗ることのできる列車にグリーン車がなかったために、父がJRに食ってかかった。そんな覚えがある。景気のいい時代もあったものだ。

そんなおれは、要するにうなぎが好きである。そのことは先日も書いた。

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今日、おれは「キャベツひと球358円では手が出ないよな」と思いながら、スーパーで餌を物色していた。そこで目に入ったのが「うな次郎」である。ネットで評判をいくつか見た。ある人曰く「うなぎなんていらない、これで十分」。またある人曰く「こんなのは代替品にもならない」。はたしてどちらか。

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おれの答えとしては、正直、後者である。「このくらいであれば、単に米にうなぎのタレと山椒をかけて食ったほうがいい」。それがおれの答えである。スッとななめに箸が入る。悪くない柔らかさ。でも、口に入れてみると、うなぎらしい脂っこさがない。致命的に。うなぎのタレが染み込むようにできているのであろうが、それほどうなぎらしいというわけでもない。何年もうなぎを食っていないおれだが、そう思った。代用食品としては……そうだな、豆からコーヒーを挽いたものと、インスタント・コーヒーの差「以上」の差がある。

というわけで、「うな次郎」の値段からするに、割高感が否めなかった。これならば、「スーパーのウナギ」を買ったほうがマシ、という感想である。が、おれにとっては「スーパーのウナギ」は単価として高すぎて手が出ない。むろん、うなぎ屋や食う金はない。だから、うなぎなど保護してしまえ。うなぎなど、まったく手の届かないたべものになってしまえ。そう思うばかりである。

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 まあ、食べたい人は食べてみるといい。