感想文
女の人が『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を観たいというので観にいくことになった。インディー・ジョーンズシリーズの第一作はおれが二歳のときの作品だ。女の人はおれより二十歳年上なので、シリーズに対する思い入れがある。 そのわりに、6月30…
宮崎駿の最新作『君たちはどう生きるか』を観てきた。公開から四日目のことだ。おれはこの映画を当然観るつもりでいた。宮崎駿映画だからだ。ビッグウェーブには乗るのが基本だ。ちなみに、この記事のタイトルでも今まで書いた「宮崎」はどちらも「宮崎」と…
二週間前くらいに、映画『怪物』を観た。海外で賞もとった評判作だ。構成は独特だった。息子のいじめ被害、教師による虐待を疑うシングルマザーの視点、虐待を疑われた教師の視点、最後は子供の視点、となる。一つの視点ではそう思っていたものが、別の視点…
ドラッカーを初めて読む ドラッカー最後の言葉 (講談社BIZ) 作者:ピーター.F・ドラッカー 講談社 Amazon 図書館の棚を見ていてこの本が目に入った。薄い本だ。「そうよな、ドラッカーよな」と思い、手に取った。少し読んでみたら、晩年のインタビューらしい…
goldhead.hatenablog.com 先日の続きで、こちらの本から考えたこと書くけどさー。 頭のいい人が話す前に考えていること 作者:安達 裕哉 ダイヤモンド社 Amazon まず、基本的におれって頭がいいじゃん。あ、そう見えない? でもさー、どちらかっていうと、お…
Books&Appsの安達裕哉さんより献本いただきました。 頭のいい人が話す前に考えていること 作者:安達 裕哉 ダイヤモンド社 Amazon 『頭のいい人が話す前に考えていること』、これである。 と、この本の感想を書く前に、なぜ献本に至ったか、という説明が必要…
寄稿いたしました。 blog.tinect.jp ……わりと「自分が面白いと思ったこと」について書いております。この記事が面白いかはしりません。でも、おれが紹介したもんはおもしれーんだ。 しらねーけど、この話は面白いんだよ。読んだ? 読んだよね? というわけで…
このごろ孟子が気になっている。気になっているので本を借りたりした。同じ棚に、こんな本を見つけたので、とりあえず手にとってみた。 一億三千万人のための『論語』教室 (河出新書) 作者:高橋源一郎 河出書房新社 Amazon 高橋源一郎の『一億三千万人のため…
足立正生の新作『REVOLUTION+1』を観るため、ジャック&ベティに行った。 ……と書いてもピンとこない人も多いだろうから、タイトルのようになる。安倍元総理銃撃事件直後から制作が開始され、国葬儀の前には仮公開された例の映画である。 とはいえ、おれにと…
今年はあまり本を読めなかった。五冊くらいしか読んでいないかもしれない。それでも、おもしろいと思った本、人にすすめたくなる本というものもある。もうろくに読まれなくなってしまったおれだけれども、さらに読まれない年末にまとめて再度おすすめしたい…
毎年おれは膨大な時間をアニメ視聴に使っているので、もったいないからなんか書き残しておきたいと思う。書き残さないと、自分でも忘れてしまうので。 冬アニメ 鬼滅の刃 遊郭編 第一話『音柱・宇髄天元』 Amazon え、これって今年だったっけ。忍者みたいな…
科学するブッダ 犀の角たち (角川ソフィア文庫) 作者:佐々木 閑 KADOKAWA Amazon なにやら、具と麺が乖離していてべつべつのものを食べたような、そんな本であった。前半は「物理学」、「進化論」、「数学」についての歴史が記されている。それは西洋のもの…
またまた寄稿いたしました。 ぜひともお読みください。 blog.tinect.jp ……お読みいただけましたか? ………読んでくれたよね? にゃ。 というわけで、おれはトキソプラズマの話が面白いと思ったのですが、それは記事の方を読んでください。 ここでは、ちょっと…
※ネタバレしないと感想文書けないので感じなので、ネタバレあります。 横浜ブルク13にあった新海誠監督のサイン エンドロールが終わり、劇場が明るくなると、後ろの座席から若い女の子たちががギャハハと笑い出したので、「え、今、そんなに笑うようなところ…
オペレーション・ミンスミート -ナチを欺いた死体-(字幕版) コリン・ファース Amazon ja.wikipedia.org ミンスミート作戦(ミンスミートさくせん、英: Operation Mincemeat)は、第二次世界大戦中の1943年にイギリス軍が実行し、非常な成功を収めた諜報作…
あの頃な 作者:マンボウやしろ 角川春樹事務所 Amazon ……新しい生活様式とかニューワールドオーダーとかネクストフェーズとか、なんかいろいろな言葉や概念がどんどん押し寄せてきては、僕らを追い抜いていくような感覚がありますけど、そういう類のことでは…
つけびの村 作者:高橋ユキ 晶文社 Amazon 少し前にネットで話題になっていた話かな? と思った。その通りで、著者がいろいろの出版社に持ち込んだが売れず、noteで販売してみたが、それでも反応は少なく……と、思っていたら、いきなり売れたという話であった…
ルミナスウィッチーズ 第1巻 [Blu-ray] 鳴海まい Amazon 第1話 WONDERFUL WORLD - はじめまして - Amazon この日記はすばらしいストライクウィッチーズ、すばらしいワールドウィッチーズを紹介するために誕生したことは何度も書いてきたが、はたして『ルミナ…
この間、中島岳志の『超国家主義』を読んだ。 超国家主義 (単行本) 作者:中島 岳志 筑摩書房 Amazon 同著者の『朝日平吾の鬱屈』、『親鸞と日本主義』をはじめとして、いくらかいろいろな当時についての本を読んでいたので、いわばダイジェスト的な本である…
「鬼哭の銃弾」をAIに描かせたら微妙にリアルな何かが出てきた 映画『ヘルドッグス』見ようかなと思い、そういえばさいきん深町秋生作品読んでないなとか思って、そんでも映画見るならべつの作品いくかということにして、『鬼哭の銃弾』を読んだ。 鬼哭の銃…
劇場版「きんいろモザイクThank you!!」 西明日香 Amazon 『きんいろモザイク』である。『きんモザ』。すごくすごい好きなアニメだったかというと、すごくすごいほどではないけれど、けっこう好きなアニメだったように思う。なぜ不確実な感じかといえば、毎…
『マトリックス レザレクションズ』を観たような気がする。すまない、けっこう前の話だ。べつの映画の感想を書こうとして、ふと思い出したんだ。 マトリックス レザレクションズ(字幕版) キアヌ・リーブス Amazon 『マトリックス』。それはもう夢中になった……
夜の東京を走る新幹線 ブラッド・ピット主演で伊坂幸太郎原作の変な日本を舞台にした映画が作られる、という一報のときにはけっこう話題になっていたような気がする。が、公開となって、たとえば『トップガン・マーヴェリック』のような熱気(自分が行った映…
未来のプルードン——資本主義もマルクス主義も超えて 作者:的場 昭弘 亜紀書房 Amazon プルードン、クロポトキン、バクーニンあたりとなると、おれにとってのアナーキズムとの出会いであって、なにかの根底のようなところがある。とはいえ、おれは優雅で感傷…
blog.tinect.jp 寄稿いたしました。 非常にエキサイティングな『親鸞と日本主義』という本を読みました。これは本当にエキサイトするので、ぜひお読み下さい。 親鸞と日本主義 (新潮選書) 作者:中島岳志 新潮社 Amazon いや、そうだったの、日蓮じゃなくて親…
イジらないで、長瀞さん(14) (マガジンポケットコミックス) 作者:ナナシ 講談社 Amazon おれは、『イジらないで長瀞さん』が大好きである。アニメから入って原作漫画に手を出し、飽きるところを知らない。アニメの第二期も決まって、たいへんに喜んでい…
映画『ベイビー・ブローカー』を観に行った。「韓国で是枝裕和監督が撮ったらしい」、「なんかカンヌで賞を取ったらしい」くらいの予備知識しかなかった。 主演はソン・ガンホ。そして、ペ・ドゥナが出ている。それも当日知った。おれはペ・ドゥナのファンな…
漁港の肉子ちゃん 大竹しのぶ Amazon 明石家さんまが企画だかプロデュースしたアニメ映画。興行的にはふるわなかったようだが、内容を評価する文章もいくつか目にしたような気がする。 巨体(作中で出てきた体重以上はあるだろう)の肉子ちゃんの大竹しのぶ…
映画館で売られていたプラモデル ただの感想 ※ネタバレします。そういうタイプの映画じゃねえかもしれねが。 映画『トップガン マーヴェリック』を観てきた。 感想はというと、「この映画は直球の王道だし、戦闘シーンとかも現代最先端技術を使ったであろう…
もののあはれ (ケン・リュウ短篇傑作集2) 作者:ケン リュウ 早川書房 Amazon 図書館でレイ・ブラッドベリの本をジュニアコーナーで探していたら、この本が目に入った。あ、ケン・リュウじゃん。こっちにしよう。そう思って借りた。 ……あれ、読んだことあるん…