感想文

安倍晋三元首相銃撃事件を描いた映画『REVOLUTION+1』をシネマ・ジャック&ベティで観る

足立正生の新作『REVOLUTION+1』を観るため、ジャック&ベティに行った。 ……と書いてもピンとこない人も多いだろうから、タイトルのようになる。安倍元総理銃撃事件直後から制作が開始され、国葬儀の前には仮公開された例の映画である。 とはいえ、おれにと…

2022年に読んだ本からおすすめしたいもの挙げたいのこと

今年はあまり本を読めなかった。五冊くらいしか読んでいないかもしれない。それでも、おもしろいと思った本、人にすすめたくなる本というものもある。もうろくに読まれなくなってしまったおれだけれども、さらに読まれない年末にまとめて再度おすすめしたい…

2022年のアニメを振り返ってナンバーワンを決めたいのこと

毎年おれは膨大な時間をアニメ視聴に使っているので、もったいないからなんか書き残しておきたいと思う。書き残さないと、自分でも忘れてしまうので。 冬アニメ 鬼滅の刃 遊郭編 第一話『音柱・宇髄天元』 Amazon え、これって今年だったっけ。忍者みたいな…

佐々木閑『科学するブッダ 犀の角たち』を読む

科学するブッダ 犀の角たち (角川ソフィア文庫) 作者:佐々木 閑 KADOKAWA Amazon なにやら、具と麺が乖離していてべつべつのものを食べたような、そんな本であった。前半は「物理学」、「進化論」、「数学」についての歴史が記されている。それは西洋のもの…

インターネットはネコチャンすぎるだろ

またまた寄稿いたしました。 ぜひともお読みください。 blog.tinect.jp ……お読みいただけましたか? ………読んでくれたよね? にゃ。 というわけで、おれはトキソプラズマの話が面白いと思ったのですが、それは記事の方を読んでください。 ここでは、ちょっと…

人生行き詰まっているおっさんも『すずめの戸締まり』に涙する

※ネタバレしないと感想文書けないので感じなので、ネタバレあります。 横浜ブルク13にあった新海誠監督のサイン エンドロールが終わり、劇場が明るくなると、後ろの座席から若い女の子たちががギャハハと笑い出したので、「え、今、そんなに笑うようなところ…

映画『オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体』は、あらすじが面白い

オペレーション・ミンスミート -ナチを欺いた死体-(字幕版) コリン・ファース Amazon ja.wikipedia.org ミンスミート作戦(ミンスミートさくせん、英: Operation Mincemeat)は、第二次世界大戦中の1943年にイギリス軍が実行し、非常な成功を収めた諜報作…

マンボウやしろ『あの頃な』を読む……あの頃を思い出すために

あの頃な 作者:マンボウやしろ 角川春樹事務所 Amazon ……新しい生活様式とかニューワールドオーダーとかネクストフェーズとか、なんかいろいろな言葉や概念がどんどん押し寄せてきては、僕らを追い抜いていくような感覚がありますけど、そういう類のことでは…

高橋ユキ『つけびの村 噂が5人を殺したのか』(書籍版)を読んだ

つけびの村 作者:高橋ユキ 晶文社 Amazon 少し前にネットで話題になっていた話かな? と思った。その通りで、著者がいろいろの出版社に持ち込んだが売れず、noteで販売してみたが、それでも反応は少なく……と、思っていたら、いきなり売れたという話であった…

おまえも『ルミナスウィッチーズ』で泣け

ルミナスウィッチーズ 第1巻 [Blu-ray] 鳴海まい Amazon 第1話 WONDERFUL WORLD - はじめまして - Amazon この日記はすばらしいストライクウィッチーズ、すばらしいワールドウィッチーズを紹介するために誕生したことは何度も書いてきたが、はたして『ルミナ…

石原莞爾の妻との恋文

この間、中島岳志の『超国家主義』を読んだ。 超国家主義 (単行本) 作者:中島 岳志 筑摩書房 Amazon 同著者の『朝日平吾の鬱屈』、『親鸞と日本主義』をはじめとして、いくらかいろいろな当時についての本を読んでいたので、いわばダイジェスト的な本である…

深町秋生『鬼哭の銃弾』を読む

「鬼哭の銃弾」をAIに描かせたら微妙にリアルな何かが出てきた 映画『ヘルドッグス』見ようかなと思い、そういえばさいきん深町秋生作品読んでないなとか思って、そんでも映画見るならべつの作品いくかということにして、『鬼哭の銃弾』を読んだ。 鬼哭の銃…

劇場版『きんいろモザイク Thank you!!』を観た

劇場版「きんいろモザイクThank you!!」 西明日香 Amazon 『きんいろモザイク』である。『きんモザ』。すごくすごい好きなアニメだったかというと、すごくすごいほどではないけれど、けっこう好きなアニメだったように思う。なぜ不確実な感じかといえば、毎…

『マトリックス レザレクションズ』を観たような気がする

『マトリックス レザレクションズ』を観たような気がする。すまない、けっこう前の話だ。べつの映画の感想を書こうとして、ふと思い出したんだ。 マトリックス レザレクションズ(字幕版) キアヌ・リーブス Amazon 『マトリックス』。それはもう夢中になった……

ブラッド・ピットの『ブレット・トレイン』はそれほど「変」ではないけど、楽しめる映画でしたよ!

夜の東京を走る新幹線 ブラッド・ピット主演で伊坂幸太郎原作の変な日本を舞台にした映画が作られる、という一報のときにはけっこう話題になっていたような気がする。が、公開となって、たとえば『トップガン・マーヴェリック』のような熱気(自分が行った映…

『未来のプルードン 資本主義もマルクス主義も超えて』(的場昭弘)を読む

未来のプルードン——資本主義もマルクス主義も超えて 作者:的場 昭弘 亜紀書房 Amazon プルードン、クロポトキン、バクーニンあたりとなると、おれにとってのアナーキズムとの出会いであって、なにかの根底のようなところがある。とはいえ、おれは優雅で感傷…

国家神道の勉強もいつかしなくてはいけないかと思ってはいるのですが

blog.tinect.jp 寄稿いたしました。 非常にエキサイティングな『親鸞と日本主義』という本を読みました。これは本当にエキサイトするので、ぜひお読み下さい。 親鸞と日本主義 (新潮選書) 作者:中島岳志 新潮社 Amazon いや、そうだったの、日蓮じゃなくて親…

ラブコメは苦手だけど、『イジらないで長瀞さん』が大好きなこと

イジらないで、長瀞さん(14) (マガジンポケットコミックス) 作者:ナナシ 講談社 Amazon おれは、『イジらないで長瀞さん』が大好きである。アニメから入って原作漫画に手を出し、飽きるところを知らない。アニメの第二期も決まって、たいへんに喜んでい…

映画『ベイビー・ブローカー』を観るのこと

映画『ベイビー・ブローカー』を観に行った。「韓国で是枝裕和監督が撮ったらしい」、「なんかカンヌで賞を取ったらしい」くらいの予備知識しかなかった。 主演はソン・ガンホ。そして、ペ・ドゥナが出ている。それも当日知った。おれはペ・ドゥナのファンな…

『漁港の肉子ちゃん』を観た

漁港の肉子ちゃん 大竹しのぶ Amazon 明石家さんまが企画だかプロデュースしたアニメ映画。興行的にはふるわなかったようだが、内容を評価する文章もいくつか目にしたような気がする。 巨体(作中で出てきた体重以上はあるだろう)の肉子ちゃんの大竹しのぶ…

『トップガン マーヴェリック』……トムよ、それはたくさんのメビウス1が通ってきた棺桶ポイントかもだ!

映画館で売られていたプラモデル ただの感想 ※ネタバレします。そういうタイプの映画じゃねえかもしれねが。 映画『トップガン マーヴェリック』を観てきた。 感想はというと、「この映画は直球の王道だし、戦闘シーンとかも現代最先端技術を使ったであろう…

ケン・リュウ短篇傑作集2『もののあはれ』を読む

もののあはれ (ケン・リュウ短篇傑作集2) 作者:ケン リュウ 早川書房 Amazon 図書館でレイ・ブラッドベリの本をジュニアコーナーで探していたら、この本が目に入った。あ、ケン・リュウじゃん。こっちにしよう。そう思って借りた。 ……あれ、読んだことあるん…

栗原康『アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ』を読む

アナキズム――一丸となってバラバラに生きろ (岩波新書) 作者:栗原 康 岩波書店 Amazon 角川武蔵野ミュージアムで見かけて、「あれ、おれ、栗原康の本はほとんど読んだつもりだったけど、岩波新書のこれ読んでねえな」と思った。思ったので、読んだ。 いつも…

『赤を見る―感覚の進化と意識の存在理由』を読んだ

他人が見ている青い空は、実は自分にとっては真っ赤なのかもしれない。ただ、それはどうやっても確かめられない……というようなことは、誰もが一度は考えるはずだ。たぶん。そればっかりは、どうやっても。 で、先日図書館でこんな本を見かけた。 赤を見る―感…

『シン・ウルトラマン』とおれと昭和のウルトラマン

おれとウルトラマンウルトラマンとおれ。 それについては東京都現代美術館の『特撮博物館』に行ったときに書いた。書いたのを今知ったので、そこから引っ張ってくる。 goldhead.hatenablog.com 私は1979年の生まれだ。ウルトラマンもウルトラセブンもリアル…

『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』を観る

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(字幕版) ヨハンネス・ホロパイネン Amazon おれはいくつかのジャンルの音楽を聴くが、メタルは知らない。どのくらい知らないかというと、『タモリ倶楽部』の空耳アワーでたまに耳にするくらいだ、というくらい…

達人としての医師というものについて

blog.tinect.jp 神田橋條治 医学部講義 作者:神田橋 條治 創元社 Amazon 寄稿いたしました。 神田橋條治医師の講義録についての感想です。 お読みいただけたでしょうか? 読んだか、このやろう? 読んだということにする。 というわけで、神田橋條治である。…

藤原新也『日々の一滴』を読む

日々の一滴 作者:藤原新也 トゥーヴァージンズ Amazon 藤原新也の近頃の本である。 藤原新也のオールド左翼的、反原発などのありきたり発言にはちょっと嫌な感じがする。 それでも藤原新也の写真はすばらしい。 それでも藤原新也の文章はときどき芯を食う。 …

映画『花束みたいな恋をした』をみた

花束みたいな恋をした 菅田将暉 Amazon 花束みたいな恋をした 豪華版 [Blu-ray] 菅田将暉 Amazon おれはあまり恋愛映画というものをみない。だが、この作品はなにかしらすごいぞという空気が伝わってきていたので、「いつかみてみるか」とおもっていた。おも…

斎藤環・與那覇潤『心を病んだらいけないの?』を読む

心を病んだらいけないの?―うつ病社会の処方箋―(新潮選書) 作者:斎藤環,與那覇潤 新潮社 Amazon 医師と当事者 おれは精神科医の書くものが好きである。一般人、患者向けに書かれたものでもよいし、同業者に向いて書かれたものでもよい。後者はもちろんむず…