いまさらながら『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を観る

  • 女の人が『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を観たいというので観にいくことになった。インディー・ジョーンズシリーズの第一作はおれが二歳のときの作品だ。女の人はおれより二十歳年上なので、シリーズに対する思い入れがある。
  • そのわりに、6月30日に封切りされた作品だ。もう、上映しているところが少ない。時間も限られている。そこで行くことになったのが横浜駅近くのムービルだ。ムービル? 相鉄ムービルじゃないのか。いつの間にか映画館は109シネマズになっていた。おれがここに来るのは高校生くらい以来かもしれない。
  • わりと遅めの上映。やはり空席が目立つが、まったくいないというほどでもなく。
  • おれとインディー・ジョーンズ。たぶん最初の三作は観ていると思う。映画館ではない、テレビでだ。べつにインディ・ジョーンズマニアになることもなかったが、もちろん楽しい映画だと思ったはずだ。その後、「インディー・ジョーンズ的なもの」……パロディや模倣をたくさん浴びてきたことだと思う。
  • というわけで、おれにとっては映画館で観る初めての「インディー・ジョーンズ」となった。
  • 冒頭は第2次世界大戦中のドイツ。若いインディーが躍動する。若いハリソン・フォード。これ、どうなってんのというくらいのCGの技術。
  • 時代は移り変わって1969年。しょぼくれたインディーは大学の教員を引退する。そこに現れたのは、冒頭のドイツで一緒だった大学教授の娘。そして、アンティキティラのダイヤルを巡るトラブルに巻き込まれていく。
  • 「トラブルに巻き込まれていく」のが「インディー・ジョーンズ」っぽいのかどうかわからないが、そういう印象だった。
  • 教授の娘が、なんか女怪盗みたいになっている理由は正直よくわからなかった。ダイヤルにも思い入れがあるようなのに、あっさり売ろうとするし。
  • ナチの科学者の残党、アメリカの月着陸で重要な役割を果たした適役。『ヘルシング』の少佐っぽい見た目だな、と思った。
  • 舞台は次々移り変わる。最初は過去のドイツ、そして1969年のアメリカで馬に乗っての大立ち回り、場所はモロッコに移ってトゥクトゥクでのカーチェイス(こんなに走るトゥクトゥクを見たのは初めてだ)。さらに地中海で海に潜って、そのあと洞窟探検をして……最後は一応伏せておく。
  • 派手なアクションシーンがモロッコまでというのはあるが、おれは最後の舞台がよかったな。ハインケルHe111改(垂直尾翼が二枚)の死闘は迫力あったといってよい。
  • 疑問点はいくつかあって、教授の娘がなんでキャッシュ大好き怪盗になったのかとか、教授はダイヤルを壊してくれと約束してインディーに渡したのに壊さないで保存していたのはなんでだろうとか、最後の方でたぶん用済みのインディーを敵が殺せるのに生かしておいたのはなんでだろうとか。
  • まあ、べつにそんなことはいいか。さすが『フォードvsフェラーリ』の監督だし、骨太な感じはあった。というか、やっぱり「インディー・ジョーンズ」は映画館で観なきゃな、と、初の映画館ジョーンズにけっこうウキウキな気分になったし、翌朝も頭の中で例のテーマ音楽が流れているくらいだ。
  • おれにはなにが「インディー・ジョーンズ」らしくて、なにが「インディー・ジョーンズ」らしくないのかもわからないが、まあこの一作、おれは楽しめた。
  • しかしまあ、CGも使いまくりの上に、世界各地でロケやってるだけあって、エンドロールはむちゃくちゃ長かった。こんなに長いのは初めてじゃないかというくらい長い。おれは最後まで観るのを信条としているけど、最後の最後になんかサービスとかないので、例のテーマが流れ終わったら席を立つのもいいだろう。
  • 映画館を出ると日曜の夜の西口五番街。夜はまだはじまったばかりだ。若者たちが大勢いた。ふだん、横浜駅には行かないおれには新鮮な光景だった。ゲロ吐いてぶっ倒れて警備員に起こされている女の子など見かけた。酒はほどほどにな。
  • 以上。

 

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