どこからカレーなんだ? 殺すぞ!

おれはこの冬、蒸し野菜を食って生きている。肉要素……唐揚げ用の鶏肉(ブラジル産100g58円)も含まれているが、基本的に雪平鍋に少量の水を入れて、野菜を蒸している。蒸した野菜と鶏肉を酢醤油につけて食う。米はあまり食わない。たまに小麦粉の塊を入れる。野菜はコストパフォーマンスに優れると思われる白菜と泥ネギ、そして100円ローソンで半額になっているジャガイモやニンジンだ。ジャガイモやニンジンは電子レンジで柔らかくする。ガスでやるより安いのではないかと思うが、想像しただけのことなので正確なところはわからない。

鍋料理ではない、というつもりではある。鍋の方ではなんの味付もしてなかったからだ。しかしどうだろう、ふと、顆粒のこんぶだしなど入れたりすることもある。そして、カレールーである。スーパーで安売りのカレールーの箱を見て「これを一かけらとか入れたらカレースープ風味になるのではないか?」と思ったのである。

一かけらのカレールー。これは完全に水分が多く、とろとろにもならず、味も薄く、カレースープ? ともなんとも言いがたい感じであった。だいたいにして白菜、長ネギがメーンではカレー感もない。とはいえ、カレー風味のものを酢醤油につけて食うというのもどうもおかしな感じはした。

そして昨夜、ふと二かけら入れてみたのである。すると、とろみが付き、味もわりとしっかりついた。これなんだ、具は鍋っぽいが、カレーじゃあないのか。ツイッターには書き忘れてるが春菊なんか入ってるが、カレーだ。とはいえ、ジャガイモの量が多いので、これ以上の炭水化物(電子レンジで加熱して食う米)はいただけない。

というわけで、おれはセブン-イレブンの「麦職人」(1.8リットル1000円くらい。一応本格焼酎)を飲みながら、カレーらしきものを食うことになった。カレーとライスとの関係と言えば、混ぜるだの混ぜないだの、分かれて盛られるべきだのそうでないだのいろいろがあるが、果たして米なしである。米なしでカレーを黙々と食うのである。それはもう、なにかちょっと、変な感じとしか言いようがなかった。

カレールーはまだ残っている。具材を減らして米を食う。つまりカレーライスを晩飯にするべきだろうか。ただ、電子レンジの米は安いとは言えない(なにも食うものがないとき用に常備はしているが)。かといって普通に米を買って炊くのは面倒だ(おれの炊飯器は眠っている)。さて、どうしたものだろうか。

ガス代の関係から、そろそろお好み焼き生活に戻るつもりではあるが、野菜の在庫というものもある(まあ別に白菜とジャガイモでお好み焼き作ってもいいんだが)。そしてカレールーがいくらか残っている。生活には悩みが多い。人生の折り返し地点をとうに過ぎてしまった今、あらためてそう思う。そう思いはしないだろうか、君。