「新選組!」感想

 武田観柳斎が死ぬまでの話。死に方については、三谷幸喜のアレンジが入ってるのかな(というか、疑いのない定説があるか知らないけど)。近藤先生が一からやり直せと切腹を命じない。その晩、武田は寝所を抜け出す。そこで視聴者に「また裏切るのかな?」と思わせて……という仕掛け。
 しかしこの遠回しとも言える最期、あまり面白くなかった。芹沢鴨の最期についてのアレンジはよかったけど、これはどうもいただけない。武田の人間味を見せるのはいいけど、最期まで武田のうさんくささや成り上がり志向を通してほしかったと思うのだ。ストーリー全体の流れというのもあるんだろうけど。
 あと、西郷どんはちょっと腹黒かったな。普通はキャラ的に、「おはんには男の誠がありもはん」(妄想薩摩弁)とか言って、一蹴するところだろう。だが、ここでは、取引材料をちらつかせたりする。しかし、これはこれでありと思う。