報道ステーション/「有志連合村」殺人事件

http://www2.asahi.com/special/jieitai/kiro/040324.html

多国籍の世界での活動を通じて、自衛官らは一様にこんな印象を抱く。「日本だけが制約のある国ではない」

 報道ステーションを見ていたら、米国タンパにアフガン、イラン戦争について、各国の連絡官が集まる「有志連合」村があるという特集。上の記事は今年の三月のものだが、テレビカメラが入るのは初めてとかなんとか。「日本は『制約がある』と最初に言うのではなく、自信を持って『これが出来る』と言えばいい」なんて自衛官の言葉は力強くていいじゃないですか。
 しかし、テレビを見ながら全く別のことを考えていた。これはハードボイルド小説か何かの舞台にピッタリだな、ということだ。
 
 まあ何か事件が起こる。情報の集まる場所だから、極秘情報の流出か何かだ。で、その情報如何で世界情勢が左右されるから、犯人を捜さなきゃいけない。もちろん、どこかの国の連絡官が怪死したりする。何らかの制限があって、「有志連合村」が孤立し、密室になるのがいいな。犯人は参加国の連絡官の一人。背景には民族の悲劇とかを背負ってる。で、単に犯人探しにならないで、そこへ各国の政治的思惑とか働く。主人公はやはり日本人だな。軍人の家の出の自衛官。頭もいいし武術もできるスーパーマン。だけど、組織(政府・自衛隊)と軋轢がある。これこの手の定番。組織対個人のアングル。男の生き樣。そして、そこへ世界の中の日本という構図も加える。色気が足りないから女を出す。調査に当たるアメリカ軍人か、何か影がありそうなロシア人とか、あるいはもう一人の自衛官とか。もちろん、主人公のオットセイがチン入。愚息も昇天大二枚小四枚、という展開。適当な世界情勢の裏舞台ネタと、適当な各国の軍人たち人物像を交えつつ、主人公が事件を解決。しかし、事件は公にはならず闇に葬られたりするエンディング。
 あ、さもなきゃゴルゴ13だな、これは。フロリダ州・タンパ、の遠景からはじまる。村の中でアメリカ人とフランス人・ドイツ人なんかが小競り合いをしてる。それを遠目に見て、日本の自衛官が「あいつらはいつもああなんだから」などと背景を説明台詞で解説。黙って聞くのは制服姿のゴルゴ。顔半分フェードして、モクモクと回想の依頼シーンスタート、みたいな。
 ああ、つまらない妄想をした。こんなことを考えてしまったのは、報道ステーションがあまり面白くないせいだろう。