「どこそこで、あの有名人を見た！」みたいな話をSNSやブログに書いていいものだろうか。あまり行儀のよいことではないように思う。とはいえ、東京ならともかく横浜で有名人を見かけることは少ない。おれの行動範囲では少ない。なので、せっかくなので、ちょっぴり書いておきたい。
それは、横浜トリエンナーレ（つまらない）に行った日のことだった。
少し遅めの昼食を、横浜市庁舎2階のTSUBAKI食堂で取っていた。
tsubaki-shokudou.com | TSUBAKI食堂 公式ホームページ
おれと女が食事を終えて、そろそろ出ましょうかみたいになっているときだった。「飲み物だけでもいいですか？」と二人の男性が店に入ってきた。二人はそれぞれ隣り合った二人席に一人ずつ腰掛けた。よく見える位置だった。
……あ、この人は、ベテラン漫才師の……！ ベテラン漫才師の……！ おぼんこぼん……、おぼん、こぼん……？
あれ、よくわからん。よくわからん。「ベテラン漫才師さんですよね！ 名前は知らないけど、応援しています！」とか声をかけるわけにもいかない。一緒にいた女の人はお笑いとか興味ないのでおぼんこぼん自体知らなかったので、まったく気づいていなかった。支払いを済ませて店の外に出る。「おぼんこぼん」で検索する。いや、間違いない、あれはおぼんさんだった。が、もう一人が違う。こぼんさんじゃない。こぼんさんのほうが特徴がある。でも、あのもう一人の人もベテラン漫才師だよ、ぜったい見たことあるよ。でも、漫才協会のサイト見てもそれらしき人いねえな。
いや、ベテラン漫才師がみんな漫才協会に登録しているわけでもない。え、おぼんさんだよな。あんなにおぼんさんみたいな人、おぼんさん以外にいないよな。もう一人も漫才師だよな。ただ、こぼんさんには見えなかった。違う人だ。テレビで見たことあるもん。でも、だれだかわからない。となると、やっぱりおぼんこぼんでもないし、おぼんさんでもないのか。おぼんさんのベテラン漫才師感が強すぎて、一般人まで漫才師に見えてしまったのか？ そんなオーラの作用ってあるの？
……というわけで、おれのなかでは「ベテラン漫才師を確かに見た」という記憶だけが刻み込まれた。もう、もう一人の顔も思い出せない。ひょっとしたら、おぼんさんが二人いたのかもしれない。なにももうわからない。でも、横浜で有名人を見ることは少ないんだ。だから、せっかくだから、こうしてメモさせてくれ。いや、勝手にメモさせてもらう。いや、あれは、誰だったんだ……！
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……その後も一回くらいラミレスを見かけたので、あれはラミレスです。
