広島東洋カープ、開幕三連戦について

球団承認 Carp SPIRITS【カープスピリッツ】 2019 (タツミムック)

球春到来……という言葉はどうも好きではない。とはいえ、リーグ戦が幕開けした。カープの試合も始まった、というわけ。

それでもって、カープは読売を本拠地で迎え撃つ三連戦。結果から言えば、一勝二敗。黒メガネをかけた悪原辰徳のにやけ面の勝ち、となった。

初戦は最高だった。カープが誇るエース大瀬良大地が、読売の誇るエース菅野智之と相対し、これを撃退した。丸佳浩も四連続三振に討ってみせた。最高の幕開けだった。

が、二戦目に負け、三戦目に負けた。とくに三戦目の負けがひどかった。采配、そして選手のエラーとまずいところが出た。出し切った、といえばいいのかもしれないが、やはり「それが問題点とわかっていても解決策は早急に見つかりません」というところがあった。

長野のエラーが象徴している、とは言い切れない部分もあるが、やはりセンターが抜け、代わりに野間が入り、ではレフトは? というところが出てきてしまった。内野では、サードをどうする? というところである。このあたりは、オープン戦で固めておきたいところであったが、固めきれなかった。「カープは次から次へと新戦力が出てくる」というような物言いも見かけるが、シーズンに入って「次から次」を試すようでは心もとない。とりあえずの固定が必要だ。その固定が見えない。レフトは西川龍馬でいいのか? サードは安部友裕でいいのか? それとも……? 堂林?

まあ、シーズンは長い。三連覇したカープが悩んでいるのだから、ほかのチームにも悩みはあろう。出てこよう。そこで、なんとかリーグMVPの大きな穴を埋めていこう。どうにも、「次から次」がポジションと合致していないような気もするが、贅沢な悩みと思おう。先発陣が手薄じゃね? というのも目をつぶろう。中崎はやっぱり胃薬か、というのにも目をつぶろう。今しばらくは、試行錯誤。とりあえず、鯉の季節、五月くらいまでは、それで五分五分くらいでいってくれないもんだろうか。ここで借金街道ではさすがに厳しい。とりあえず、五月の頭あたりまでは五分五分で。とりあえず、おれの願うところはそこである。そうすれば、あの黒メガネの悪原辰徳(わりといいキャラしてんなーと思ってるからこう書いているのです、念のため)の独走など許すまい、と思っているのだが、悠長に構えすぎだろうか。ともかく、なにがなんでもひとつ先の塁を狙い、ゲッツーでも一点取ることができればハイ・ファイブカープ、長い海路を乗り切ってくれ。いずれ小園にもメヒアにも頼る日が来るだろう。いや、来てほしい、全選手全力で、四連覇、そしてその先、それあるのみである。