これは普通のラーメン 映画『羊の木』

「この映画はおもしろいのではないか?」……という判断基準というものがある。そうでなくては、この世のすべての映画を見るか、一切見ないかのいずれかになってしまう。例外として、女が「これを見に行く」と言ったときがある。 さて、おれの中では「おもしろ…

行きつけのスーパーがクレジットカード決済を導入したけど残念だった

安売りのため、カードも、商品券も認めない! 現金オンリー! ……というポリシーでやってきたはずの「食品館あおば元町店」が、いきなりクレジットカード、交通系ICカード決済対応の貼り紙をしていたので驚いた。ほかの系列店がどうしたかわからぬ(公式サイ…

『ちびまる子ちゃん』だけだった

おれが遠い昔通っていた小学校というのは、少々古いところがあった。「男女七歳にして席を同じゅうせず」ではないが、男子は男子、女子は女子、というのがはっきりしていた。決して男女が登下校を一緒にすることもなければ、放課後一緒に遊ぶということもな…

チームラボボーダレスへ行く ― アートの未来なんて知っちゃ話じゃないけれど

borderless.teamlab.art 女がお台場のチームラボの展覧会に行きたいというので予約したら、女が考えていた「ボーダレス」ではなく「プラネッツ」の方だった、というのが前回。 goldhead.hatenablog.com 今回は間違いなく(お台場には二ヶ所しかないので間違…

反出生主義、この世に生まれ出るという不運―シオラン『生誕の災厄』を読む

ただひとつの、本物の不運、それはこの世に生まれ出るという不運だ。起源そのものに宿っていた攻撃的要因、膨張と熱狂の原理、起源にゆさぶりをかけたあの最悪のものへの突進、そこまでこの不運の源泉を遡ることができるだろう。 おれはおれを反出生主義者で…

溶解する生ハムメロン生活防衛隊日の出町駐屯地

都市の海に漂えるケアフリーワンダー、咲くなら今だと野望を声高に述べる老人、足には十五個のブレスレットはタイガーアイ。ついに夢は叶わぬカルカッタ、ベルモットの香りにファブリーズ。除霊されたモルモット女幽霊、ドスを片手に最後のカチコミ、風下に…

小田嶋隆『上を向いてアルコール』を読む

上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白 作者: 小田嶋隆,木下晋也 出版社/メーカー: ミシマ社 発売日: 2018/02/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (7件) を見る おれはアルコール依存症なのか、そうではないのか、お…

逃げ続けろ、スティールキャスト!

www.sponichi.co.jp ナリタブライアンが3冠を成し遂げた一戦で、スティールは大逃げを打った。残り1000メートルでも2番手に3秒差。最後は“歩いて”4秒4差の14着に沈んだが、レース中盤の場内の大歓声はブライアンではなく、この馬に向けられたもの…

夢と狂気の王国、スタジオジブリ

「なぜ高畑勲さんともう映画を作りたくなかったか」――鈴木敏夫が語る高畑勲 #1 ちょっと前に、こんな記事が話題になっていた。スタジオジブリ、鈴木敏夫、高畑勲、そして、宮崎駿。おれはものすごく突出してジブリが好きというわけではないが、標準的にジブ…

みなとみらいの盆踊り、初めての鳥貴族

女から「新港パークあたりで盆踊りをやるらしいから見に行って、そのあと飲まないか」という連絡があった。珍しい誘いと思いながら桜木町は午後五時。 まだ明るい、もう暗い、ただ涼しい。昨日、今日と、あの猛暑はどこへ行ったのかというくらい涼しかった。…