ナシとリンゴはどちらが好きですか?

 こんな問いかけがあったら、自分はナシに入れたいところ。自分の中では、果物全般でもナシは上位にランクする。甘さとみずみずしさが魅力だ。いっぽうリンゴは、自分が酸っぱいのが苦手というのもあり、いまいち好きじゃない。あと、品種によってやたらパサパサ粉っぽいのがあったりするし。
 しかしながら、リンゴとナシの果物界の地位*1で言えばその差は歴然、リンゴが圧倒的に上位だろう。世界に広く栽培され、文化・歴史に多くエピソードがあり、加工品としての用途も多岐に渡る。一方でナシは季節物としての価値はあるものの、リンゴの強さに押されて、どうも影が薄い。ナシ(無し)は縁起が悪いから、アリノミ(有りの実)なんて別名があるところも、競馬場でスルメがアタリメと呼ばれるように貧乏くさい*2
 また、「一日一個のリンゴは医者を遠ざける」という西洋の諺があるように、リンゴは栄養たっぷりという印象がある。では、ナシはどうなのだろう。子どもの頃、ナシをいっぱい食べる自分に、母から「ナシなんてほとんど水分だから栄養ないわよ」などと言われた覚えもある。そこで検索してみると、
http://www.pref.tottori.jp/kouhou/mlmg/topics/301_2.htm
>ナシの栄養成分の約90%は水分ですが、カリウム、リン、ビタミン、食物繊維、カテキンなどが含まれていて、疲労回復、便秘解消など薬用効果もある「健康食品」といえます。
との頼もしい言葉。しかし、学校行事で「ナシの袋かけ実習」とは恐るべし鳥取。愛媛→みかん、なら、鳥取→ナシ、だったのか。
しかし、こんなのhttp://www.prcity.co.jp/oichan/shoku/seibun_fr.htmlを見るに、ビタミンなんかはあんまりリンゴと変わらないような。比較すべきはここじゃないのかな。http://www.alpha-net.ne.jp/kenko/2003/041pear.htmlまあ、ああいう水っぽいのは便秘や利尿には良さそうだ。
 と、いうわけで、それなりに栄養もありそうなナシ、今後も地位向上に努力して欲しいもの。ところで、フランス語ではリンゴとジャガイモが同じ「pomme」で表されるhttp://wedder.net/kotoba/apple.html。しかしながら、自分がピーラーでナシをむいたときに散らばった皮を見るに、こっちの方がジャガイモっぽいなと思ったりする。

*1:一般に果物として流通するセイヨウリンゴとニホンナシということで

*2:スルメ→するめえ→(お金を)するまい、なので、縁起が悪くないという説もある