JBC/偉大な王の偉大な夜

 いい天気だった。こんな日は昼間に開催すればいいのに、と思った。夜は幸運にも寒くならなかった。人出はそこそこだった。メーンレースのパドックも、後ろからのぞける程度。空いている方がゆっくり楽しめていいのだけれど、重賞三つもやる日なのだから、もうちょっt混んでもいいじゃないかと思った。
 着いたのは四レース。二着に石崎隆之鞍上のマウイノカオイという大型馬が後方から差してきた。追い込みが利く馬場のようだ。実のところ、最後まで稍重だったのだけど、あまりに晴れていたのでしばらく発表状態は良馬場と思いこんでいた。このレースはスタート上手の御神本鞍上の一番人気から買ったが、沈んでしまった。ハズレ。
 五レース。また御神本訓史のタンブリンダイスから。今度は期待に応えて勝利も、馬単の相手が一番人気のトレオウオブキング(どんな意味の名前だろう)ではトントン。
 六レース。パドックでよく見えたアストロラヴから。この馬場は追い込みが利くので、山田信大向きでもあろう。結果、後方から突っ込んで来るも二着止まり。単勝中心に馬連で数点買っていたが、三人気の勝ち馬ピエールマドンナが抜けていた。ハズレ。
 七レース。的場文男のナイキビッグが一本かぶり気味の人気。しかし、パドックと馬柱を見るに、それほどとも思えない。ということで、また山田信のエトワールフルーヴを頭に、→ナイキ→レッドリバーマン、アイアムトップガン三連単。一応、ナイキ→エトワール→他二頭も。結果、おさえておいたのが奏功し的中。三十倍ついた。
 八レース。パドックでは内田博之のプラチナムラッシュが抜けており、一番人気も納得。馬柱を見ても張田京のスーパーエーブル以外に相手は思いつかず、また三連単に。前のレースの経験から、プラチナム←→スーパーエーブルからバンブーレインボーと山田の追い込みアオイキクノオウジに。結果、張田京と内田博之の叩き合いの結果、スーパーエーブルがハナ差勝利。三着にバンブーが入り、これも三十倍ついた。
 九レース。第一回TCKディスタフ。南関のプルザトリガーアイチャンルックで迷い、結局どちらもやめて笠松のバハムートを応援。二つ続けて当てたから、クールダウン。結果、本格化したプルザトリガーが重賞連勝。二着にトウケイニセイ産駒のドリームサラ、三着に石崎駿騎乗の人気薄ブルーマドンナ。バハムートは見せ場なし。
 十レース。JBCスプリントパドックを見るに、マイネルセレクトに何の問題もなさそう。サニングデールは初めて見るが、やはり良い馬だ。万が一あっさりもあるかと思い、一応単勝を買った。馬券の本線は三連単で。文句なしのマイネルセレクトと最内枠を引いた吉田稔ヒカリジルコニアの折り返しから、アグネスウィング、シャドウスケイプへ。結果、スタート直後にヒカリジルコニアが出遅れ、馬券はパーに。漫然と見ていたので、電光掲示板で三着にサニングデールが入っているのを見て驚いた。マイネルセレクトは文句なしのチャンピオン。
 十一レース。JBCクラシック

 ちょっと迷ったが、ナイキアディライトを本命とした。内枠だから先手は取れるだろう。自分の競馬をすれば、ドン相手の逆転だってある。これはほとんど応援に近い。ナイキから手広く馬単を流した。が、スタート直後に後悔。ナイキのさらに内に、マイルでハナを切れるユートピアがいた。なんとなく、ナイキの先手を決め込んでいたけど、そんなに甘くない。それでかなり諦めが入った。二番手から進めるナイキ。対するアドマイヤドンは中団、まさに絶好の位置。アディライトは程なくしてズルズル。ドンが直線、抜け出し掛かるアジュディミツオーアンカツ渾身の追い込みで差し切る。レコード。タガワキング2.02.7(赤間)の表記が競馬新聞から消える。晴れた祝日の夜は、偉大な王者の偉大な夜となったのだ。