ジャパンネット銀行のJ

 ジャパンネット銀行の口座を開設しておいて、四カ月も一円も預金せず放置したままだったのを思い出した。これでは申し訳ないと、サイトにアクセス。何せ入金の方法すらわからない。すると、何やらパスワードと暗証番号が必要みたいな。どちらも覚えていない。いや、暗証番号は四桁だろうから推測できる。問題はパスワード。何桁の数字なのかアルファベットなのかもわからない。しかし、こんなボンクラのために仮パスワード発行システムがあった。それは、フリーダイヤルの自動応答で何かしらよくしてくれるものらしい。早速掛けてみた。
 しかしまあ、こういう近代のシステムというのは大したものだ。特に乱数を使ったパスワードなどよく考えたものだと思う。世の中のどこかには我々には想像の及ばぬ知恵者が居る。して、最後に仮発行パスが読み上げられた。それは八文字のアルファベットであった。借りのもので最早ちゃんとしたパスに書き換えたのでそのまま記すと、「psnfewrb」であった(やはり何か心配なので並び替えた)。さて、発音明瞭な音声ガイドの中の人とはいえ、単なるアルファベットでは聞き間違えもある。また、知恵者は知恵を絞ったんだなぁ。「parkingのp」「Spainのs」「Nipponのn」「Franceのf」「e-mailのe」「Wideのw」「roomのr」「ABCのb」ときたもんだ。
 いや、別に新たに絞った知恵でもなんでもないか。要するにフォネティックコードhttp://home10.highway.ne.jp/cwl/phonetics.html)と呼ばれるアレの一種だ。戦争物映画なんかに出てくるアルファ、ブラボー、チャーリー……というやつ。しかし、日本人相手にズールーと言ってもわからんので、また新たに考えたということだろう。こうなると、二十六文字それぞれに何が割り当てられているのか知りたいところだが、そんな面倒な(算数の出来る人ならば、何回仮発行すれば二十六文字知ることができるのか確率計算してしまうのだろう)ことをするつもりもない。
 ともかくこれで再びジャパンネット銀行が使えることになった。というか、まずはカネを入れなきゃいけないのか。しかし、入れたところで何か使う予定もなく、まあ、また忘れても再発行するだけか。