『ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション』

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション完結編 自由の代償 [ 鈴村健一 ]
 しばらく前に観たので忘れていた。SEEDに続いて総集編を観たのだった。それでもう忘れかけているけれども、残った記憶のひとかけらふたかけらを述べるとすると、宇宙世紀シリーズを非常に強く意識したものだったんだな、と。ザクやグフが出てくるというところに留まらず、新しいシリーズの土台を、それこそ種にしようという意気込みみたいなものがあったんだろう、と。そしてそれに対して俺は、おおむね好意的というか、評価できるんじゃねえかと、はっきり言って見る前には思いもしないような感想を抱いた。だから、この設定を舞台に続編が作られるなら観てみたいと思わせるところはある。出てくるモビルスーツについても、はじめは「ガンダムばっかりじゃねえか」と思っていたものの、だんだん色んなガンダムあっていいじゃねえのみたいな風に思えてくるところはあるし。過去ガンダムへのオマージュみてえなところも悪くないし。デストロイガンダムとか、ビグザムサイコガンダムと、あとえーと、なんかそんなん要素だし、F91みてえなのとか、ゴッドフィンガーみてえのだとか。あと、MS同士の戦いでの、ブーメラン的飛び道具とか、なんかいろいろ新しい面があったという気もする。
 ただ、あれだ、やっぱりなんか登場人物、とくにキラ・ヤマトラクス・クラインあたりが悟りきったような位置づけで出てきながら迷っているんだというのは、まあそれ自体は悪くないのかもしらんが、行動にどうも疑問符というか、その中でいったい具体的に何をどうするのってのがわかんねえようなところもあって、ちょっと悪くグダグダになっていったように見える。アスランとキラがシン・アスカを食っていったことについては、内心「シンがんばれー」とか思いながらみてて、デスティニーガンダムアスランのグフブッ刺したシーンとかは拍手喝采だったかもしれない。
 まあそういうわけで、∀最高、あとは宇宙世紀ってガンダム価値観の俺にとって、その次にSEED位置づけていいっちゅうような、そんな気になったのでした。自分でも少し意外でした。何事も先入観はいかんよね。ただ、今やってる(深夜再放送、最終回やってたね)ガンダム00、何度か観たけどこれはピンとこない。今のところそれが正直なところ。また変わるかもしれない。それはそのときのこと、と。