大相撲・デス・トリップ

 星の見える空、銀杏の大木、夜の神社、地方巡業のある晩、二人の新弟子が暗がりで話す、認め合う互いの技量、ドブ臭い出自、成り上がる夢、誓い合うサクセス。
 星のやりとり、仲介、駆け上がる番付、使えないやつはしごいて潰す、ときには殺す、大物に取り入り、ときに地面に這いつくばる。視線でときに語り合う白夜行のストーリー。
 角界ノワール、新興モンゴル・マフィア、星を買う大関は怪人物、絶対ガチの強豪力士、いかに墮落させるか、相撲協会の大物、タニマチ、ヤクザ、野球賭博、薬物汚染、金と女、嗅ぎまわるジャーナリスト、這い寄る警察権力、手を染めて登っていく番付。
 一人は親方の一人娘といい仲になる、年寄株を買うために危ない金をヤクザから引き出す、見返りは八百長、かたやもう一人、ヤクザにはめられ後が無く、やはり見返りは八百長、ぶつかり合う互いの利益、土俵で勝負つけるしかない、負けたら待ってるのは自殺か心不全か、ワイドショーにぎわす新聞記事。
 いざ、命がけの土俵へ。