かもさん学園とか聴いて人生を感じる

 おれが深夜アニメを見はじめてから2年か3年くらい経つ。そして、去年あたりからアニメのラジオ、声優のラジオを聴くようになった。きっかけはストライクウィッチーズのラジオだった。そこ(音泉サイト)から、「他にもあるのか」などと気づいたのだ。その聴取を晩飯作りや家事のおともにしていることは、以前書いたとおりだ。

 とはいえ、おれは新参者ゆえに、やはり観ていない番組のものを聴いてもわからないし、どうしてもストライクウィッチーズならストライクウィッチーズが手がかりとなるわけだ。そうなると、リーネ役の「名塚佳織かもさん學園」というのは外せない選択となる。

 おれはどうも、このラジオが好きなのだ。むろん、名塚佳織さんについてはWikipediaアンサイクロペディアニコニコ大百科で読む以上の知識はないわけで、その芸歴や声優業界でのポジションなどもよくわからん。心の中で「かもさん、かもーっす」と言ったところで、なぜ「かもさん」かもしらん。しらんが、おもしろいのだ。
 なにかこう、すごく素っ頓狂な話をするとか、爆笑エピソードを連発するとかではない。そうではなくて、むしろ日常的な話がいい。なんといっていいかわからないが、働いている同じくらいの年代の人の話、というところをところどころで感じたりもする。いや、実年齢で考えたらおれが6歳も年上なのだが、おれは引きこもっていた時期もあるし、向こうは小さい頃から働いていたのだから、差し引きでチャラにしてほしい。そしてさらに、名塚さんは既婚者であって、さらにいきなり出産報告するなど、まったくリアルな人生を生きている。おれはほかに、個人を冠にしたラジオを聴くことが多くない(茅原実里くらい)でわからないが、読者からの質問に対して妊娠中や産後の食べ物についてのアドバイスをしたりというのは、あまりないんじゃないのか。そのあたりもいい。さらに、ファンの投稿も「うちの子供がこのごろ……」などというものも少なくなく、ますますなにやら自分の生活とはかけ離れつつも、「同年代というのはこのように生きているのだろうか」などと、妙な感慨にふけることもある。
 で、話はストライクウィッチーズに戻るが、ストライクウィッチーズ声優陣というのはこの2012年現在でぴちぴちの新人というわけでもなく、みなそれぞれのキャリアのある人たちばかりといっていい。その彼女らのやり取りというのも、仲のいいキャッキャしたやりとりの中にも、なにか業界を生き抜いてきた戦友感というようなものもあり、また、今もサバイバルしている最中といった匂いもあってわりといい。このあたりは、たとえばPl@net sphereあたりではまだまだでてこないぜ、って感じがする。
 はっきり言って、声優業界がどのようなものか、ライフスタイルは、収入は、と、よく知らない。おそらく俺の生きるこの世界とは何もかも違うかも知れないが、しかしながら、働いて、生きている、俺が、このへんのラジオになんらかのリアルを感じていて、それを聴いていたいと思う。俺は、前に、ずっとストライクウィッチーズ世界が続いてほしいと書いたが、それと同時に、501の声優陣の話を、ずっと聴いていたいとも思う。できれば501のラジオが続けばいいのだけれども、福圓美里かもさん学園に出て芝居の話をするとか、そういうのでもなんでもいいんだ。そんなんを、飯作りながら聴いていたい。イベントやコンサートに行ったり、グッズを買ったりするわけじゃないけれども、なんかそんな感じで、ある種のファンでいたいと思う。めずらしくリスペクトだけ書いて、おしまい。
 
 

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 BDボックスを買うかはわからんが、映画には絶対に行く。