- 作者: 河合隼雄,村上春樹
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- 発売日: 1998/12/25
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……というようなことを、『村上春樹、河合隼雄に会いに行く』を読んで思い出した。なぜ今この本を? といえば、村上春樹の時期限定質問サイトが面白く、なんとなく村上春樹気分になっていたからなのだが。それで、サイト内でも河合隼雄への言及があって、いっちょ読んでみるか、となったわけだ。
わけだが、しかしなんだ、『ねじまき鳥クロニクル』を読んだのもずいぶんと昔のことだし、正直、なんというか、ふーんという感じで読み終えてしまった。もうちょっとじっくり読んでもいいのかもしれないけど、『ねじまき鳥クロニクル』よく覚えてねえし、というのが来てしまった。そんなものだろう。
そして河合隼雄である。やっぱりどこかわからないが、そりが合わない。おれが向精神病薬と脳内伝達物質の挙動を愛し、ユングとかちょっと馬鹿にしている(無論、馬鹿にできるほどユングを知っているわけがない。まるで知らないといってもいいかもしれない)ところがあるせいかもしれない。
ただ、不思議なことに、「こいつはこんなこと言ってるから、おれの性に合わないんだ」っていう「こんなこと」が無いのだ。だいたい普通のこと(普通だとおれが思っていること)、おれが了解できることを言っている。反発するような意見というものが見当たらない。世界の人間を大雑把に二分するとすれば、なんとなく同じ側じゃあないかと思う。なんだけど、なんとなく、どっかしら、少なくとも対談の文章からは、合わないなあってのがある。
どうも村上春樹の心酔(とは言い過ぎか)ぶりからも、大人物というか、なんらかの達人であることは間違いないように思える。ただ、その達人ぶりが、達人の言質の取り方のようなものが、苦手なのかもしれない。実際に会ったらコロッといってしまう可能性が高い。まあ、おれのような人間が高名な人と会って話すなどということはありえないのだけれど。そうだ、それに河合隼雄は故人なのだった。『ねじまき鳥クロニクル』からも、この対談からも、ずいぶんと時がたってしまった。かといって、古さは感じられなかった。といっても、おれももういい歳なのだから、その頃のことがあるていどはわかる、ということかもしれない。今の若い人たちにとっては、もうまるで関係ないことについて述べられている本なのかもしれない。まあ、そんなことおれの知った話じゃないけれど。
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……2013年に『アフターダーク』を読んだのは出てきた。
……『極北』はおもしろかったな。翻訳はぼちぼち読んでるような気はする。