世界の終りとハード・ボイルド・スーパーマーケット

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食品館あおば元町店閉店するってよ - 関内関外日記

というわけで、三連休三日目の夕方、おれは閉店するあおばに行った。いったいどんな感じになっているのか。なにかすごく安く買えるのではないか。が、店内に入って「安く買える」どころじゃないことを目の当たりにして仰天した。ものが売っていないのだ。ふだん見慣れている、ものに溢れたスーパーマーケットとの落差。品不足、というと3.11直後はいくらかそうだったかもしれないが、「売り物がない!」という部分でそう記憶に残っているわけでもない。

ただ、こういう光景を見るのがまったく初めてというわけでもない。藤沢に勤めていたころ、近くのコンビニが閉店することになった。閉店間際に行ったら、こんな感じだった。末期のソヴェートか、などと思った。ものに溢れているのが当然。同じジャンルでいろいろな銘柄が競い合っているのが当然。……当然のことじゃなかったんだ。

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唯一人が集まっているのが生肉の売り場だった。なぜか生肉だけは積み重ねられていた。ほかにあったのは、一部のスパイス類、惣菜……。ほかは別店舗か新店舗に回されるのだろう。あるいは、圧倒的に安売りして、夕方頃のこのこ来たおれが遅すぎただけ、かもしれない。

おれはそんな店内の様子を見て、買いたかったもの(生野菜)なんか一切ないのを確認して、隣のサンマルク・カフェに入った。入って期間限定のチョコクロとアメリカンっコーヒーのMを注文した。おれは本を読み出した。本の中では太陽系のある勢力が他の諸勢力に宣戦布告をするところだった。30分、1時間、よくわからないが、おれは本を読んで、キリのいいところで席を立った。

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そしてまた、あおばに入った。入って目に入ってきたのは買い物かごいっぱいに生肉のジャンボパックを入れた人たちだった。「これはジャンボパックに半額シールいったな」と思って生肉コーナーに。予感は当たっていた。とはいえ、よく見ると100gあたりの価格が178円とかしている。これは79円とか89円のジャンボパックの値段じゃない。普通パックが大きいだけだ。だから、この半額で普通になっただけだ……! とはいえ、せっかくなのでおれもジャンボパックを手にした。ついでカニクリームコロッケならぬえびクリームコロッケ(2割引き)を買うことにした。それだけ買っておれはスーパーあおば元町店をあとにした。閉店期間、いったいおれはどこで生野菜を買えばいいというのだ……(いや、ぴおシティの地下の八百屋でも、桜木町のあおばでも、100円ローソンでもいいんですけどね)。

しかし、それにしても、おれとあおばも長いなあ。横浜に来て、あおばに頼りっぱなしだった。生肉と野菜の価格、それぞれの種類、加工品とかは普通だったが、その2点について強力なスーパーだ。おれは藤沢にかよっていたころ「オーケーは神」と思っていたが、横浜にはあおばがあった。願わくば改装後もかつてと同じ価格設定でありますように。

 

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