アリナミンナイトリカバーはいいかもしれない

 

 

お恵み物でいただいたアリナミンナイトリカバーが効いているかもしれない。双極性障害(躁鬱病)のおれはこのところ鬱側に振れている。グラデーションのあるものだし、短期的、長期的、いろいろな波が複雑に絡み合っているが、全体的に鬱だ。

ところが、おれはいま、とくに朝起きて会社にいかなくてはいけない理由がある。一人、膝の手術で入院していて、もう一人、家庭の事情でいたりいなかったりするのだ。零細企業。だいたい『ザ・ファブル』のデザイン事務所みたいなのを思い浮かべてもらえばいいが、とにかく人がいない。おれが行かないと、残り一人というような状態だ。

で、なんとかおれは「朝、動けない」を乗り越えて、なんとか出ることができている。なんだろうか? アリナミンナイトリカバーか? ということになった。おれのなかでそうなった。

前に、睡眠に効くとかいうヤクルトなんたらが流行したことがある。おれはそれをちょっとこばかにするところがあって、「そんなに睡眠に効くなら眠剤だろ。ヤクルトで効いてりゃ処方薬も精神科もいらねえよ」とか思っていた。

まあ、アリナミンナイトリカバーも似たようなものだとは思う。寝る前に飲む栄養ドリンク。もちろんノンカフェイン。朝、元気になってる……と、いいなというもの。ただ、朝、起きたときに効くというのは、無理やり身体を動かすには向いているのではないか。そういう気がしないでもない。いや、きっとそうだ。そうに違いない。

……というわけで、アリナミンナイトリカバーも信心から、おれは一箱買い足した。一時しのぎのためのおまじないだ。こんなものが本当に効くならラツーダはいらない。精神科医もいらない。

ただ、夜、寝る前に飲む。朝、起きたときに効いている。悪くない。悪くないに決まっている……。