ウニ食べたい

ウニ食べたい、ウニ食べたい、ウニ食べたいの! ウニを最後に食ったのはいつだった? べつに頭のなかの山岡さんが「本当のウニを……」とか言い出すようなやつじゃなくったっていい。ウニならいいの! 「じゃあ、スーパーで買えば?」とかいったそこのあなた、わたし、お金ないの! いや、財布の中にスーパーのウニを買えるお金は入っている。入ってるけど、そんなの買えるわけないじゃないの。勘違いしちゃだめ、そんなのって、べつにスーパーの鮮魚コーナーのウニを馬鹿にしてるわけじゃないの。だけど、ふだんのスーパーでわたしがどれだけ安いものしか買ってないことか! そこにウニは不釣り合い! スーパーのウニじゃだめ! 「じゃあ、ウニの本場にでも旅行に行けばいいじゃない?」とかいったそこのおまえ、そんな金あったらとっくにスーパーでウニ買って、ウニ食ってるっつーの! ばかか! ウニの棘が喉に刺さって死ねばいい! ともかくわたしはウニ食べたいの、囚人が外でしか食べられないなにかを渇望するみたいに、死刑囚最後の食事のように、ああ、ウニが食べたい、ウニが食べたいの! あーあ、金のある親戚のだれかが死んで法事でウニが出ないかしら! ウーニーって打ったら「大煮」って変換したわ! なにそれ、沖縄?

大煮(ウーニー)|沖縄ガス株式会社

沖縄正解! でも、ウニ的には不正解! ああ、わたしの人生不正解! イフ・アイ・ワー・ア・バード、ウニくらい食べられたらよかったのに。ワー、ワー、ワー、ウッウー、ウニ〜。って、そんくらいウニ食いたいの、ウニ三昧、ウニ帝国、ウニ部第二ウニ課ウニ係ウニ担当主任! さあ、はやくウニを持って来なさい。いいこと、わたしは本当のウニの味なんて知らないから、どんな安物でも代用食品でもかまわない。とにかく、ウニをよこすべき。それが世のためわたしのため、おれによし、おまえによし、なぜ社会はそれを理解しない!