この世の10連休の終わりに

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10連休が終わる。今までこのくらいの長さの連休が年末年始などにあったりしても、なんだかんだいって1日や2日仕事に出ていたものである。今回も5月2日と6日にちょっと出たりしてもいいかとも思った。だが、そうしなかった。正確には買い物ついでにトイレに立ち寄ったりはしたが、全部休み切った。

休みきったといっても、前だか前々だかのエントリーに書いたとおり、できるだけアグレッシヴにいこうとした。おれにとってのアグレッシヴとは、たかだか外出することに過ぎないのだが、1日じゅう部屋の中で過ごしたという日はなかった。

最後の日曜日はそうしようかと思ったが、なんとなく天気もいいので本牧の方に買い物に行った。100円ローソンで細型排水口用のネットを売っているのを見つけて20枚入りを5袋買ったりした。あとは、なんか漫画買おうと思っていたのだけれど、古本屋でも普通の本屋でも見当たらなく、もう目的のある漫画や本はネットで買うのが一番とあらためて感じた(ダウンロードが一番、というところまではいっていない)。

それにしても10日の暇である。これはなかなかにいろいろの感情を抱かせてくれたといっていい。たとえばおれは元は引きこもりのニートだが、そういう感じを少し思い出させてくれたところもある。一方で、部屋でじっとしていると焦燥感、不安感に襲われるワーカホリックなところも大いにあった。精神安定剤を飲んで出かけた。出かけると金を使う。人間は金を使うようにできている。そして、ふだんの生活よりゴミの量が若干増えた。人間はそこにいればゴミを増やすようにできている。

ある晩、雨粒が最大のもので、海が最小のものだったら? と考えてみたら、世界の物的なものはすべてつながっているということに気づいて戦慄した。おれが座っている座椅子の下の床に壁がつながっていて、壁は外の道路につながっていて、ありとあらゆるこの世のものとつながっている。たとえ浮いているものがあっても空気がつながっている。これはたいへんなことだとは思わないか。そんな連休だった。

そしてまた、たぶん、職を失うなどして死ぬ前の数日というのはこのようなものだろうと思った。おしまい。

 

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