なんにもない日曜日のうた

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部屋の中で枯れかけていた食虫植物を思い切って外に出してみたら、新しい葉が伸びてきた。越冬できるかどうかはしらないが、このまま外に置いてみようと思う。外なら虫も多かろう。

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冬でも花は咲くだろう。

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切り詰められたカエデも、少しばかり紅葉するだろう。

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おれはテクテク、否、ずったらずったら図書館に本を返しに行く。言い忘れていたけど日曜日のこと。言い間違えたけど土曜日のこと。泣くなよ。おれのほうが泣きたいんだ。

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土曜日に図書館に行く。桜木町あたりで一番早く東スポを売っているのはどこか。駅のNEWDAYSだろう。その日によって違うかもしれないが、一番早いときで12時台というのがあったような気がする。ただし、これからみなとみらいに行く人たちでむっちゃ混んでる。あと、反対側から行くおれにとっては、野毛ちかみちなんか通って、ちょっと遠いんだ。

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いい話なんてどこにもなかった。この歳で絶望するに値するくらい金がない。土曜日も負けた、日曜日も負けた。

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そして平日も負け続ける人生。

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みんなは町のどこを見てるの?

こんな貼り紙とかを探している。人間の魂の強力な放出だ。こうせずにはいられなかった、そんなエナジーが一見なんともない町並み、建築物の隙間から顔をのぞかせる。そこには人間が住んでいるのだと思わせる。おれは基本的に人間嫌いだが、人間らしさは好きだ。もっと唸れ、吠えろ、人殺しの顔をしろ。

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人間らしさが町を飲み込んでいくのか、そうでないものに覆われていくのか。あるいは日本人が貧しくなっていくことで前者になることもありうるし、文明社会の当然の帰結として後者になることもありうる。

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決まったらおれの墓に報告してくれ。もちろん、おれは墓など持っていないが。

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いかした自転車は持っているけれど。けれど、これほどいかした自転車は持っていないけれど。

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おれには生き物を飼う度量がない。これはすごい。せいぜい、食うために買ったトマトやパプリカの種を発芽させて水をやるくらいしかできない。おれは土曜の競馬に負け、日曜の競馬に負け、平日も負け続ける。

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たとえば、このコンクリートの中にいるやつには勝っているかもしれないが、あるいはおれはやはり負けているように思う。なにせコンクリートの中にいるのはすごいことだ。だから、おれに負けていると思うやつがいたら、そいつは嘘つきだ。新月の夜、おまえが眠りにつこうとすると、天井にはりついていた河童が口汚い言葉で罵ってくるだろう。ただし、おまえには河童の言葉がわからないから、耳をふさいで寝てしまう。

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河童なんてそのていどのものさ。だから河童は虚しい。おれも虚しい。

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人生の赤信号。

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いつから暗い道を歩いていた?

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早く夢からさめなさい。

夢からさめて現実地獄に向き合いなさい。

金がない、金がない、金がない。

睡眠薬を飲んで寝てしまおう。

おやすみ。