さて、帰るか

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めったに鳴らないおれの携帯が鳴った。出てみると行きつけの精神科からだった。なんでも、今月末から来月の頭にかけて長く休診するという。薬が切れるようなら早く予約してくれとのことだった。おれはその電話で予約を入れた。

自立支援医療制度では、通院する医院と薬局を指定してあるので、行きつけの精神科がなくなってしまっては困る。役所の手続きが面倒だ。というか、どこの医者にいけばいいのだ。斯様に、おれは悲観主義者なので、なにかよくないことがあって、この医院がなくなってしまうのではないかと思うのである。間違っても、院内のインテリアをゴージャスにする改装工事、などということは思い浮かばない。

して、医者に行った。医者がまず、「電話がいきましたか? すみませんね」と言った。「なにかあるのですか?」とおれのことはさておき聞いてみると、「私が入院するんです」と医者。「え?」と心配そうに先を促すと、「なあに、整形外科です、整形外科」と笑いながらいう。

おれは自治体も認定する精神疾患者ではあるが、あまり病気や怪我に詳しくはない。緊急でもない「整形外科」ならあまり深刻ではないのか? よくわからない。「はあ、そうですか」と応える。

あとはまた医院の再開時と、薬の切れる時期がばっちり一致してしまうので、少し余裕がほしいなどと言って、ある薬剤については処方できる限界(といっても2日分延びただけだが)にしたり、別の薬剤については10日多くしてもらったりした。オランザピンの方がロフラゼプ酸エチルより危険ではないらしい。

会社に戻り「整形外科で入院らしいです」というと、「私の行く内科の先生も整形外科へ」、「私を担当する整形外科医も整形外科医なのに整形外科へ」という話になった。

どうも、座りっぱなしの医者というのは何かしら整形外科のお世話になるということかもしれない。これを医者の不養生とは言わぬが、ある種の職業病とは言えよう。おれも座りっぱなしが基本なので、注意しよう。

なにを? どうやって?

知らんけど。