M4 iMacが来た(パソコンにはもっと穴を開けろ)

 

昨年、おれは職場のiMacを失った。新しいiMacを買う金がなかった。そのあたりのことは以下に書いた。

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人は死ななかったが、おれは自宅から私用のWindowsゲーミングノートパソコンを持ってきて、それで仕事を始めた。「今どきDTPだってWindowsで十分でしょ?」という問いには、こう答えよう。「できる。大きな問題はない」。もちろん、要求されるレベルが高かったりすれば別だろうが、おれのような底辺DTPにおいてはAdobeとモリサワがあれば仕事になる。それが動けば仕事になる。そういうものだ。

 

が、やはり効率は悪い。性能的には問題なかった。ただ、最初はおれの手が慣れなかった。慣れたうえでも小さい画面には限界がある。どうにも効率が悪い。あとは、過去のデータを引っ張り出してくる環境などがなく、そのあたりでも無駄な手間が増えた。やはりiMacが必要だ。

 

……というわけで、10月、11月、12月と売上がややよく、やや会社にキャッシュがあったので、iMac買えということになった。中古も考えたが、また壊れては話にならないし、中古もそこそこ高い。ならば新しいの、と、M4 iMacを買った。

 

 

スペックは一番安いの。ただ、今どきPCってあれなのかね、LANケーブルの穴もないのかね。穴をつけると+4,000円。おれは古い人間なので「有線接続が安心だろ」ということで、そのオプションはつけた。

 

で、来た。まっさらなiMac。さて、これをどうしよう。前のiMacのTimeMachineから復旧ということもできる。だが、壊れてしまったiMacのデータを引き継ぐのは、まっさらで問題のないシステムになにか悪い影響があるんじゃないかと思い、一からセットアップした。

 

まずは……、Google日本語。これだろう。色々インストールしなきゃというときに、文字を売っていて死ぬほど違和感があった。あ、おまえ、ことえりじゃねえか(ことえりではないが)。Google日本語も進歩していないとかなんとかいうが、とりあえずこれは必要だ。ちなみにおれは昔ATOK使いだった。

 

ブラウザとメール。仕事のブラウザはFire Foxを使っている。はてなブックマーク拡張もある。ただ、どうやって「B!」ボタンをツールバー上に出すのかとまどった。ツールバー上にある機能拡張ボタンの方から操作する。

 

メールはThunderbirdだ。Windowsで使っていた。標準のメーラーとかOutlookとか嫌いだからだ。しかも、しらべてみたら設定を丸ごと引っ越せるということもあって、やってみたら見事に動いた。Passwordの一つも聞かれなかった。以下の記事を参考にした。ありがたい。

ThunderbirdをWindowsからMacへデータ移行する方法

 

あとは、仕事で使うアプリのダウンロードだ。Adobe系はサイトにログインしてCreative Cloudアプリを落とす。落としたあとIllustratorやPhotoshopをインストールする。ちなみに、CCを落とした段階でファイル共有環境まで再現されていた。それに気づかなかったので、少ないかと思っていた本体のストレージをほとんど食い尽くされていて、あまりの残量の少なさに「不良品か?」とすら思った。すぐに共有ファイルの不要に重いのを捨てて、外付けSSDを注文した。

 

 

 

それからOffice 365か。これもサイトにログインして落とすのだが、Microsoftのサイトわかりにくすぎないか。よくこれが日本のほとんど職場のスタンダードだと思う。

 

モリサワもどこからDesktop Managerを落とすのかわかりにくい。すぐに、購入ページに導こうとする。ログインページがわかりにくい。Googleから直接入ればいいのだが。しかし、こちらもアプリダウンロードと同時に、今まで使っていたフォントがすべて同期されたのでありがたい。ただ、フリーフォントなども少し使っているので、今後気づいたら落とさなければいけない。

 

……と、これでだいたいそろったか。あとはなんだろう、DTP Zipperという圧縮ソフトを入れた。Mac標準で圧縮されたzipファイルはWindowsでひどいことになる場合がある、というのは知識では知っていたが、Windows使用期間の間に何度かあったので、こういうソフトはMacユーザーみんな入れたほうがいいと思う。何種類かあって、前に使っていたやつの名前は忘れた。

 

しかしなんだね、今どきのパソコンというのは穴が空いていないね。このM4もUSB4の穴が2つ空いているだけだ。前に使っていた外付けストレージなど差そうににも差せない。ハブが必要だと思ったら、ハブもこの穴に対応してないといけない。買わなければいけなかった。

 

コストのためか、デザインのためか、なんだか知らないが、穴はたくさん空いていたほうがいいだろう。いろいろな種類の穴があったほうがいい。コストのためか、デザインのためかわからないが、まだ人には有線が必要だ。デジカメだってSDカード使ってるだろう。前のiMacにはSDカード穴だってあったのに。それとももうみんなAirdropがあればいいのか? Wi-Fi経由でなんとかなるのか? Bluetoothか? ようわからん。

 

でも、しかし、おれがLANの穴をオプションで付けたのは大正解だった。プリンターというかオフィス複合機との接続に有線が必要だった。理屈は知らん。社内のLAN経由でSHARPのBP-60C31でプリントするには、有線じゃなきゃだめだ。というかこれ、前も陥ったことがあったので気づけた。理屈はしらない。でも、LAN穴がなかったらひどく面倒なことになったはずだ。いや、なくてもどうにかなるのかもしれないが、とにかく、簡単にプリンタ設定できたのだからいい。それに、どうにかならなかったら、もう仕事にならんところだった。

 

新しいiMac。これがおれの人生で最後のMacになるかもしれない。そのような気がする。これであと2年くらい働いたら、会社がなくなる。なくなったらどうする。おれは多分、障害者雇用でどこかの農園に行くことになるだろう。農作業にiMacはいらない。ただ、おれは土と水と緑のなかで、少し健康になるかもしれない。ただ、おれが健康になったとき、それをあなたたちに伝える術はない。……いや、スマホくらいは持っているか。