野毛大道芸

    • ワールドポーターズへ行くと、エレベーターからサンバの人たちが出てきた。乳、そしてTバックの尻、長い足(生尻・生足かと思ったけれど、ストッキングを履いていたようだ。サングラス掛けてたからわからんかった)。これだけの露出の人たちがぞろぞろ普通に歩いていく。すれ違う男は皆ニヤニヤせざるをえなかった。
    • ワールドポーターズの上の方のインドネシア料理の店で昼食を取った。インドネシア料理の店は、メニューを置きに来ると同時に、赤くて辛そうなソースの入った小皿を出してきた。このソース、パッと唐辛子の辛さがあるだけで後を引かなかった。窓から下の方で踊るサンバの人たちが見えた。店内にはインドネシア音楽が流れていたので、変な感じだった。
    • ついつい腕時計を衝動買いした。ピアスも買った。服は思い留めた。偉いぞ、私。
    • 下に降りると、まだサンバの人たちが踊っていた。近くには人だかりができていた。斜め後ろから尻などを見た。ダンスは終わりそうで終わらない。お客さんを見ると、最前線の人たちはほとんど例外なく高性能そうなカメラを構えていた。わからんでもない。踊り子の中に、一人だけおっぱいがぷるんぷるんする子が居たのが印象的だ。
    • 桜木町の駅裏で、一組パントマイムをしていた。おばさんと若い女の子の組み合わせ。見えない壁など、典型的なパントマイムという感じ。ただ、流れている音楽をユニクロの呼び込みの声が食っていた。
    • 野毛の方へ。場外馬券売場の前の道を挟んだ向こう側。路地は人でいっぱい。まず見かけたのはクラシックギターを弾いている人。しかし、その向こうから聞こえる声がそれを食っていた。ガマの油売り。名調子が聞こえてくる。姿は見えない。私は背が低い方だし、背が高くても幾重もの頭の向こうを見るのは大変だろう。そのために、「嗚呼、見える」と書かれた玩具の潜望鏡みたいなやつが売られているのだ。一個五百円。もちろん、買わなかった。ただ、油売りの様子は見えた。デジタルビデオカメラの、大型液晶ファインダ越しに。それを持っていたのは結構なお年寄りだったのだけれど、持ち方からして玄人のそれで、手ぶれもなくズームなどの操作も見事だった。
    • 外国人、たぶんフランス人の風船を使った芸。子どもや若い女の子を呼び寄せてアシスタントにするのだけど、女の子にけっこう触ったりしてて、さすが外人と言わざるをえない。芸の方はキュッキュと風船をねじ曲げて何か作ったり、針を通したりなのだけれど、下の方でやられるとさっぱり見えなかったし、上の方でやられてもギリギリしか見えない。風船を破裂させるかさせないかのネタのタイミングなどドキドキハラハラで、パンッとなったときはビックリだったけれど。
    • 十年近く桜木町の場外に通っているけれど、このあたりの路地は歩いたことがない。普通の飲み屋街の中に、いきなりソープランドや性感ヘルスの店があったりして、ちょっと驚く。風俗街ってのはそういう店が建ち並んでいるイメージがあった。そういえば、ここらにはホテルエスターってラブホがあって、窓のすぐ向こうが向かいの店屋だったりして、妙に日常的な雰囲気があったのだったっけ。
    • 人混みを掻き分けて、関内の方へ向かった。道中、シガーボックスのジャグリングをしている人がいた。稲垣吾郎加藤鷹高津臣吾を足して三で割ったような、ちょっとカッコイイ人である(私のカッコイイの基準ってなんだろう?)。わざとかどうか知らないが、ちょっと失敗すると「風が…」と書いたボードを出したりして面白い。ポジションに多少恵まれた(本当に多少、であって、ずっと無理な姿勢をしたので肩が痛くなった)ので、この人のを一番長く見たかもしれない。ただ、それでもわずかな時間だろう。じっくり芸を楽しむには、開始前から場所取りをしなきゃいけないのだろう。
    • そういえば、ちょっと暑い陽射しとちょっと冷たい風、この日は実にいい天気だった。思わずビールを買いそうになった(付近の飲食店が軒先でいろいろ売ったりしていた)けれど、自重した。自重して道志川の水なるペットボトルを買った。道志村は本気で神奈川編入を望んでいるのだろうか?
    • 関内に近くなってきたあたり、いくつかの公園でも出し物が。まず、箱おじさん(?)が居た。箱の中に入っていて、トランペットを吹くのだ。今朝(月曜朝)、トンネルを歩いていて、電光の如くこの大道芸を以前にも見たことを思い出したが、いつ、どこでなのかついに思い出せなかった。さらに、人形が似顔絵を描くという芸。手に装着した人形が、あたかも自動的に動いて筆を操っているように見えるという仕掛けで、巧妙に似顔絵師の存在を打ち消しているセットが見事。もう一つ、マッチョな外国人が自転車や火を使った芸をしそうな雰囲気があったけれど、始まりそうもないので後にした。あるいは、終わった後だったのかも知れない。
    • 画廊が建ち並ぶあたりでは、似顔絵や絵の販売が行われていた。あと、唄う人たちがいた。ずっと背伸びなど無理な姿勢をしていたので、足がえらく疲れてしまった。