本牧山頂公園へ行った

 横浜に越してきて一年と数ヶ月、山手のあたり本牧の辺りに疎いのもどうかと思い、本牧の方に足を伸ばしてみた。もちろん徒歩だ。まずは山手駅で待ち合わせ。自分としては商店街を突っ切り、本牧通りに出てマイカ本牧方面へ、という予定だった。が、商店街を突っ切ると、元町方面へ寄りすぎるとの意見で、山を突っ切ることに。
 いつも駅まで来た車が引き返していく山道。かなりの傾斜。山を登ると学校があった。横浜国立大学付属小学校(中学校?)。さらに行くと緑が丘高校。山手の駅にはけっこうな量の学生さんがいるが、ここら辺からも来ているのだろうか。それにしちゃ遠いようだ。しかし、山頂あたりの街並みというか住宅街はあれだ、高級だ。鎌倉にもこういうところがあったな。山の上だったな。俺は谷戸の方が好きだけれど。
 そんな住宅街をてくてく歩く。街区公園のようなところに地図。ここらあたりもウォーキングコースに組み込まれているもよう。しかし、地図を見ると肝心の公園を通り過ぎていた。来た道を戻る。戻ると正面に本牧山頂公園の入口があった。はて、来た道ならばこれに気が付かないはずもない。キツネに化かされたような気になった。
 入口の案内図を見ると、けっこう広い感じ。バリアフリー的なその辺も強調されていた。園内には人があまり居なかった。朝の天気予報では曇りだったが、この時点ではかなりいい天気になっている。根岸森林公園などの過密具合とは大違いだ。そんな園内には、ミズキの花が咲いていた。そして、シイノキ。樹冠がマドレーヌ(という単語は何年かぶりに使ったような気がする)みたいに染まっている。ものすごい満開。しかし、何か花粉チックでもあり、花がムズムズする。山頂と言うからには眺望を楽しまねば、ということで見晴台へ。見晴台というか小山。バリアフリー思想から、ぐるぐるとスパイラル坂道で登る。さあ、見晴らし……なのだが、それほど凄まじい絶景というわけではない。すぐ近くの住宅地への配慮から、植栽で景色のバリアを造ったりしている。ただ、まあ、高いところは気持ちいい。
 気持ちいいということで、マイカ本牧で弁当とビール(発泡酒でも雑酒でもない)を買って舞い戻った。座って飲み食いしていると少し風が冷たかった。が、これは極楽だ。その後、ヨコハマヒザクラの原木を見たり、猫をじゃらしたりした。公園を出ると山手警察署の正面に出た。そのまま本牧通りを歩いたが、バスを使ってもよかったかと思った。