タラントンのたとえ

goldhead2005-05-17

http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200505/sha2005051701.html

 清原さんは、担当するファンドの運用が好調で、成功報酬など推計所得は約100億円。

さあ、そのタラントンをこの男から取り上げて、十タラントン持っている者に与えよ。
誰でも持っている者は更に与えられて豊かになるが、持っていない者は持っている者まで取り上げられる。
この役に立たない僕(しもべ)を外の暗闇に追い出せ。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。
マタイ25-28,29,30

 タラントンとは金の単位である。ある人が、しもべたちにそれぞれの能力に応じた金を預けて旅に出た。五タラントン預かったしもべも二タラントン預かったしもべもそれぞれ確かな運用で二倍に増やした。しかし、一タラントン預かったしもべは、それを失うことをおそれ、土の中に埋めておいた。それをそのまま返そうとしたところ、主人の怒りに触れて上のような罰を受けた。
 無論、らくだと針の穴のたとえのイエス様は、資産運用について論じられたわけではない。神という主人から与えられたものを活かせ、天に富を積めという話である。しかし、はっきり言っておくが、たとえとはたとえ話が成立していなければ本論も成立しない。すなわち、現世においても富める者がさらに富むのだ。これは林真須美の夫である林健治が述べたところである「お金は寂しがり屋だから、たくさんいるところに集まってくる」という言葉とも一致するところである。富は富を呼び権力を産む。権力はさらに富を産む。故に我々はますます貧しくなり、いくら歯ぎしりしたところですり減った歯に代わる義歯すら買えない。さりとて天に富を積むことを考えてる暇があったら、オークスの予想をしている方がましである。
 ところで、タラントンという言葉を由来とするのがタレントであるという。今回の長者番組を眺めてみれば、やはり多くのタレントの名前を目にすることができる。そのタレント部門の一位はみのもんただ。みのもんたは今朝のワイドショーで言った。「お金を稼ぐ秘訣は眠らないことです」。その他六位・仮屋崎省吾も休みの少なさに言及していた。「暇無し」すら貧乏人からは奪われ、富める人のものになる。
 さらに日刊スポーツ紙の著名人徹底調査を見よう。長瀬智也山田洋次の上におり、その上にはデューク更家が歩いている。おすぎとピーコではおすぎの稼ぎが二百万円ほど高い。宮藤官九郎の一つ上には奥田民生がいて、一つ下には金田正一が居る。はっきり言っておくが、有名人の名前がここまで混沌と並んでいる様を眺めるのは楽しい。ただそれだけである。故に、廃止論には反対する。富める者は時に●●●(三字削除)くらい●●●(三字削除)された方が、人生のスパイスになるのではないか?
 そして乞う、信仰の篤き人々の寛恕。