8馬身差の圧勝で、ユキチャンが白毛馬として初の重賞制覇を達成した。武豊を背に好位追走から早々と先頭に立つと、直線は突き放す一方の楽勝。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000007-dal-horse
(以下引用元同上)
関東オークス昨日の日記にはプロヴィナージュの単勝を買うようなことを書いたけれども、結局買い忘れた。亜パートに帰って気づいた。もうとっくにレースは終わっていて、それでも最終の前だったのでケータイから聞く。アナウンサーが及川サトルだったら、「あッしょ〜〜〜!」が飛び出すくらいの勝ち方だったよう。その後、ニュースやサイトで映像も見たけれど、こりゃああれだ、レマーズガールかグラッブユアハートくらいの強さはあるかもしれない。牝馬限定交流重賞を長々と荒し回ることができそうだ。
もしそうなれば、地方競馬の主催者にとっては願ったりかなったり。地方の各陣営にとっては面白くないかもしれないが、この集客力は大きい。とくにナイターには映える。帝王賞も東京大賞典も、「白毛馬枠」作って呼ぶくらいのことはしたいかもしれない。それが無理なら、「芦毛馬・白毛馬招待競走」を同日に行うくらいのことはするかもしれない(これからの活躍によっては、賞金枠で普通に出られるけど)。
しかし、この馬の方向性を決めるのは金子真人ホールディングスその人。でもなんだろうね、この人の引きの強さは。一人だけゲームの世界からこの現実に介入しているかのようだ(いや、社台グループやキンとカンも似たようなものか)。そのうちディープインパクトの子で凱旋門賞やブリーダーズカップ勝っても驚かない。そんで、もしシラユキヒメ〜ユキチャンから強力な白毛一族を築いていったら、競馬の教科書を書き換える大事。栄枯盛衰のある種牡馬の血統よりも、目に見えて違う毛色のことだもんよ。もちろん、それゆえにユキチャンの引退時期(我ながらなんと気の早い)については、ディープのときのように重荷を背負うことになるわけだけどさ(→「流れよ我が涙、と金子真人ホールディングスは言った」。
父クロフネの手綱も取ったユタカは「パワフルな走りは似ている。負けてもインタビューが予定されていたから、勝てて良かったね。ユキチャンもいいけど、ユタカチャンもよろしく」とおどけた。
最後に武豊。やはり武豊は強い。何に強いって、対マスコミだ。主戦騎手の吉田隼人には悪いけれども、こればっかりはかなわない。競馬と関係ないワイドショーやニュース番組でも、何の説明もなく「武豊」として流せる。上のような台詞も流せる。もしも吉田豊が同じ事を言っても、テレビではスルーされたに違いない。地方競馬場にとっても、武豊が来ると来ないでは違いが大きい。これだけのパッケージングというのはなかなかありえない。吉田隼人には悪いが、このニュースを非競馬領域まで多く、遠く走らせるには、武豊という鞍上でなくてはならなかった。昨日のレースはおおよそほとんどの騎手が乗っても勝てただろうが、その点で武豊を上回る乗り役はいない。もちろん、これでいいとは言い切れない。武豊だって衰えを見せ始めている。次が育たなければいけない。ただ、武ほどの才能とキャラを兼ね備えた人間、得がたいからこそ注目を集めるもの。もちろん、騎手は馬にうまく乗れればいい、馬券になってくれればいい。そのための努力は惜しまないでほしい。しかし、ファンあるいはファンになる可能性のある未競馬ファンにアピールしていかなければ、競馬自体がどうなるかわかったものではない。後藤浩輝のように空回りしたって構わないさ、ガンガンやってくれ、武豊を食ってくれ、たのむぜ、誰か若いやつ。