2022年日本ダービー回顧 武豊にはかなわない!

東京スポーツ紙より

日本ダービー(G1) 結果・払戻 | 2022年5月29日 東京11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

うーん、武豊にはかなわん。そう思った日本ダービーであった。

分野は違えど、イチロー羽生善治、そして武豊という「天才」を見てきた世代として……さすがの武豊も衰えているんじゃないの? シンボ買うたびにそう思っていたのだが、ここ一番では決めてしまう。かなわんよな。

野球では大谷翔平、将棋では藤井聡太と後継者が出ているが、騎手の世界ではそのような存在が見えてこない。もちろん、川田将雅もたいへんな成績を残している。かといって、競馬をよく知らない人に「川田」といったところで通じないだろう。武豊のほかに通じる騎手がいるだろうか。福永だろうか。福永ももはやベテランの域だ。ルメールとてそうだ。

おれはルメール騎乗のイクイノックスを本命にした。「これはダービー馬」と思ったのはイクイノックスとダノンベルーガ。最終的に見た目で本命にしたのがイクイノックスだった。

皐月賞は何回も見返した。「イクイノックスって、一瞬の脚しか使えないんじゃね?」という疑問も持った。が、ルメールがやってくれると思った。

ルメールはやった。かなりの後方に構えて、最後一瞬の脚に賭けた。それはすばらしいものだった。が、その一列前に武豊のドウデュースがいた。それがすべてだ。そこにいること、それが武豊であって、競馬を知らない人にもその名を知られるスターというものだ。これには白旗をあげるしかない。

おれの事前予想は◎イクイノックス、○ダノンベルーガ、▲ドウデュースというものであった。が、だんだんとイクイノックスとダノンベルーガのラインが強力だと思うようになった。そして、ひねった穴馬としてアスクビクターモア、オニャンコポン、ジャスティンロック、ジオグリフが上昇してきた。ジオグリフなんかは人気サイドなんだろうが、まあいい。

そのなかで、ドウデュースという存在がだんだん消えていったのは確かだった。おもに、オッズを見て。バカだなあ。

というわけで、おれはイクイノックス頭の三連単をメーンに据えて、さあどうだと勝負して、負けた。負けに負けた。土曜日の中京10レースで馬連万馬券をとったとこなど、吹き飛んでしまった。

伊勢ステークス(3勝クラス) 結果・払戻 | 2022年5月28日 中京10R レース情報(JRA) - netkeiba.com

おおいに負けた。三連複など引っ掛けたが、日本ダービーで頭を間違えたらそれは敗北だ。おれはドウデュースをなめていた。アイビーステークスの勝ち方などから「これはダービー馬だ」と思うことはなかった。皐月賞で気づくべきだったかもしれない。それでも、武豊をなめていた。イクイノックスのルメールも一瞬の脚を最後に炸裂させた。それは見事なものだった。しかし、その前には天才がいた。そういう話である。