この日は遠くに出た

 路線バスに一時間も揺られるのは生涯初やもしらん。その上、普段の生活、自分の社会的階層からもやけに遠いところだ。それでも何か言わなければいけないのだから胃に穴が開く。「高卒・収入はワーキングプアに近い」という看板をぶら下げてエクスキューズを求めたいところ。やっぱり俺はごくごく限られた最小範囲がいい。脳内一人会議だ。独房にでも入るか。奥崎謙三は自室を独房サイズに改造したのだっけ? それともウォールデンか?