事故米は故郷に還せ、焼け、供養しろ

 三笠フーズをはじめとする一連の事故米不正流通問題の中で自分が気になったのは、流通以前に「そもそもなんで不良品を返品しないの?」というところであって、日本国内の管理不十分でカビが生えたものはともかくとして、残留農薬や輸送中のカビ、いや、輸送中の責任はどこが負うのかわからないけど、ともかくそこらあたりなんかについて、なぜ返さない、と。主に食用にがんがん流通するものでないにせよ、ミニマムアクセス米という歪んだものにせよ、やっぱり農作物を買ってるわけであって。
 それで、その答えらしきものをテレビのニュースでようやく昨夜聞いた、そう、聞いたのだけれど、それはもうナレーションの中の一節であって、その内容はというと、「返品、廃棄するとミニマムアクセスの量にカウントされない」とか、そういうもの。正確ではないけど、そういう流れで話に出てきた。えー、それだけ? そういうことなの? 廃棄して新品買ったり、返品したりしてると、カウントされなくて面倒だから、なの? そういうことなの? で、次の記事。

 太田誠一農水相は、同日の閣議後の記者会見で、輸入された汚染米について「輸入米をお返しすることを検討している。私の任期中に対策をはっきりさせたい」と述べた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080913-00000072-san-bus_all

 「お返しする」というのもなんだが、まあそういう話になっているということか。で、そういうところで、あまり問題になっていないのがよくわかってなかったところがあっさり片付いたようで、あとはもう報道で問題になっているところを気にしていくことにしよう。農水省のやったことは「いいか、絶対に食用として売るなよ!」という見え見えの誘いにしか思えない。
 あと、テレビに出てくる三笠フーズの社長とかは、もはや死人のように思える。そうでなければ死んでいる会社であって、そんな会社の死体のような人たちなのであって、糠に釘がきわだって見えるようだった。だいたい貧すれば人間そういうものであって、長い不況の間に本当に死んだ経営者もたくさんたくさんいるだろうし、死にながらにして生きたふりをして生きた人間がどうなろうとへいちゃらな、そんな死人のような人間もたくさんたくさんいるのだろうと思う。
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