8年連続200安打達成!
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イチローをたたえよう
ここのところのメジャーリーグについてのニュースといえば、イチローのシーズン200本安打へのカウントダウンショーという具合であって、ようやく達成の報である。正直なところ、「そこまでか?」の感はある。
そりゃあメジャー8年で1600本の安打を叩き出すような人間はもはや人間ではなく「君は野球類か?」などと言いたくなる存在であって、そんなのを連れてこい言われたらアメリカにいるイチローという男を連れてくるか、ウィリー・キーラーの墓をあばいて秘術か何かで生きかえらせなければいけないだろう。技術、体力、精神力、運命、すべてを併せ持った人間にしかなしえない領域に違いない。
とはいえやはり、それでも、だ。シーズン最多安打や首位打者争い、などとくらべるとどうも「どっかから探してきた記録」という気がしてしまう。偉業は偉業で「たたえよう」と言われれば立ち上がって手を叩いてもいいけれど、まあもっと優勝争いに絡んでるあたりとかを先に報じてもいいんじゃないのかという気がする。
そしてまた、今シーズンの数字。打率の上でイチローを上回る打者が6人いるし、ペドロイアはすでに200本を通過している。あと、打率のわりに出塁率が低い、などというところも目につく。そしてまた、所属するマリナーズが低迷しているところもひっかかる。
……って、まるで自分はアンチイチローみたいだが、決してそういうことはない。もっとも尊敬すべき野球類であることは疑いようがない。この日記を振り返っても、だいたい手放しで賛美している(はず)。ただ、どうも、メジャーリーグをろくに知りもしないくせに、「8年連続200安打達成」についての、マスコミと自分との間の温度差について、何かちょっとけちをつけたくなったのだ。「10年連続くらいの盛り上がりっぷりじゃないか」と。いや、2年の差がなんだかわからないが。まあしかし、当たり前に10年連続やってくれるだろう。そういう類だ。
球足の遅いゴロがショートの前へ飛んだ。猛然とダッシュして打球を処理したマイク・アビレスの一塁送球より一瞬早く、イチローがベースを駆け抜けた。イチローがメジャーでまた新たな「歴史」を刻み込んだ瞬間だった。
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