キングオブコント2008

 二日か三日前のことだけど、風邪で休んでアップできなかったので今さらながらアップしておく。
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◇TKO……合コンネタ。変な奴一本押し。面白いが、それだけでは。アイプチ? は意味がわからなかった。「トロンボーンのくだり」は好き。3点。368点。

バッファロー吾郎……俺がバッファロー吾郎をどこで一番見ているかというと、テレビブロスの連載なのだけれど、コントネタでも市毛良枝スタイルとは知らなかった。さあこの子供のごっこ遊びの世界を楽しめるかどうか、好みが分かれそう。しかし、この声量というかなんというか、パワーはすごい。そしてこの裁判員制度スタートのオチは見事すぎる。一気にコント世界を転回させた。好きだわ。4点。460点、高得点。

◇ザ・ギース……ザ・ギース(THE GEESE)という名前は初めて見た。……つもりなのだけれど、なんとこのネタ見たことある。爆笑オンエアバトルかな。これはいい。ただ、ロボットはいいけど、オチの祝はどうだろうか。4点。審査は400点。少し低いような。

天竺鼠……初見。五分の間で変なオッサン一本、しかし、足元襟元の言葉のセンス、ワインをあおるタイミング、下ネタにだらだら突っ込んでいくさま、そしてエヘン虫。リズム感も勢いもあるいし、単に変というところで終わらせないキャラづくりが秀逸。5点だ! 審査は388点。うーん、意外な低さ。たとえばコンビでの比重が偏りすぎとか、そんな見方もあったりとか?

→決勝進出はバッファロー吾郎。まあ順当やろうか。

◇チョコレートプラネット……初見。アルバイテトスから始まるニセ古代ギリシアコント。とどめにアルチスムルケスポリス! これは凄い! 面白い! よく作り込まれている。一時間やってもいいぞ。くだらない! でも、なんだ、右の方がアムロっぽい声だよな。5点。審査は415点。どうか。

◇ロバート……あんまりネタを見たことがない。というか、Qさまくらいでしか、あんまり見たことがない。そうだ、CD屋コント見たことあるな。これも音楽ネタ。おお、面白いじゃないの。アホですね。最後、あの最後のスベリ気味で残念な感じで終わるところがいい。もう少し長く見たかったかも。4点。473点。

バナナマン……このネタ見たことある。笑ってはいけないシチュエーションってのがうまい。そっから肩車に覆面の逸脱っぷり。二人のミニマムなところから、周りを想像させてさ。しかしまあなんというかすごい落ち着き、余裕、そう見えた。ライブで鍛えてるんだって自信みてえな。5点。審査は482点。これは高い。

◇2700……初見。音楽ネタ。少しロバートと被ったような。オリエンタルラジオのようによく作り込まれているとは思うが、正直一枚足りない感はある。エンタのリズム芸を二人でやってるだけじゃん、みてえな。2点。327点。

次長課長河本は2700にノリノリなので好みということ。インパルス板倉は短い時間でロバート批判ともとれるおもろいこと言った。

勝戦
バッファロー吾郎……博士とアンドロイド。一回戦と同じ路線。高倉健キャメロン・ディアス。そうか、ブロスの連載は本領だったのか。うーん。「うの一」、江戸時代の富くじには笑った。でも、オチは一回戦のようなひねりがほしかった。隕石食べ食べ犬アンドロイドやうまい棒に「んー」というのが残ってしまうが、さて。点数つけるなら3点か。
バナナマン……あ、このネタも見たことある。俺あんまりお笑い番組見てないのにな。このあたりがバナナマンにとってテレビ用コントの自信作ということか。んーでもなんだ、一本目の方が好きだな。3点。

→ということで、どちらも一本目がよかったというところは一緒。そこであえて比べるならば、バナナマン! ……が、結果は4-2でバッファロー吾郎

→コントとは何かね? 喜劇寸劇。バッファロー吾郎のなど見ていると、子供のごっこ遊びを思い出す。ナンセンスに逸脱していくごっこ遊び、ヒーローごっこ。といえば、たとえばとんねるず仮面ノリダーウッチャンナンチャンのマモー・ミモー、ダウンタウンのいくつかのコントもそうだ。その延長線としてのコント。そういうものはありはしないか。とすると、童心そのままのナンセンスさに針が振り切れていたのがバッファロー吾郎だ(それをさらに一ひねりしたから一本目がすごい)。そして、逆に、シチュエーションやキャラを確固たるものとして設定し、それを演じきる、書かれた喜劇を演じきるという方向性においてはバナナマンが代表例であって、決勝はその対決になったろうか。
 え、マジでそんな分類できんの? ロバートや2700の音楽ネタは? ちょっとわかんねえや。まあ、いいや。個人的にツボだったのはチョコレートプラネットだったし、俺。

→あと、うーん、なんか審査方式がな。M-1とかでもなーんか気になるところだよなあ。芸人同士が評価しあう、相互評価というのは面白いけれども、ただ松本人志が冒頭に述べていたように、吉本組織票化してしまう、してしまうかどうかはともかく、そう見られてしまう。さらにファイナルの記名投票式で、しかもあんな演出されてたらどうなる? あれはおかしいよな。最後も決勝一回戦と同様のやり方でやるべきだった。ファイナリスト加えてもいいから。
 このあたり、M-1やらなんやらも含めて、すっきりするやり方……があるかどうかわからんが、まあなんとかやってほしい。お笑いというのは数字になりがたいもの、たとえばシンクロナイズドスイミングや新体操よりも数字で比較するのは難しいものだけれども、かといって賞レースが無意味かというとそうでもない。ときにはすっきりすることもある。なんとかね。キングオブコント、来年以降も続いて欲しいとは思う。つーか、たとえばK-1みてえに予選から放送してもいいんじゃないのか。ますます選考方法に問題があったら厳しい意見に晒されるかもしらんが、面白かったもの、コント大会。