迷走神奈川150km〜真鶴半島のよさに興奮していたら馬体に故障を発生したのこと〜

概要


130km走ったのち、「これなら200kmいけるんじゃね?」と内心思っていた俺。小田原行って帰って120km、聞くところによると三浦半島一周で70kmくらいだから、足してなんだかんだで200kmじゃね? というどんぶり勘定で出発。
 小田原までは快調もよいところだったが、「まだ時間が早いし、真鶴半島に行くか。真鶴半島→三浦半島というのも面白いかもしれない」などと思う。はたして、真鶴半島はすばらしい場所であったが、一方でアップダウンと強風によって肉体と精神を酷使。真鶴からの帰りなんて、下り坂なのに頑張って漕いで14.5km/hとかしか出なくて、いったいなんのキツネに化かされてるのかと思った。それでも三浦を目指して国道1号線からR134に進路を変えたとき、悲劇は起きた。
 はじめて、自転車を漕いでいて「足をつった」。信号待ちから最初の一漕ぎをしようとしたら、右足のふくらはぎがひっくり返った。急きょ自転車を停めて歩道へ。後ろにいたロードの人、驚かせてすみません。場所は菱沼海岸というところ。すぐ横に街区公園があったので、ベンチにすわって休憩。
 その後、回復を待ってこわごわと漕ぎだしてみるが、脚の方が「いつでももう一回、二回つる用意できてまっせ」などというので、ときには歩道(自転車通行可)をママチャリ速度で走るなどして、こわごわと帰路についたのだった。

数字

 小田原まで……Dst57.31km/Av.26.8km/h/Tm2:08'03。この途中経過は上出来だと思った。けっこう舞い上がった。平均時速26.8km/hってのはいい。前回から今回まで変えたことといえば、荷物を徹底的に減らしたこと(迷った末、コンデジ輪行袋は携帯)、そして、ステムの逆付けをしたくらいだ。この逆付けが、無料でできることなのになかなかいい。腕がさらに奥に行って、そこそこ前傾姿勢が楽になった。そのあたりの成果だ、とか思った。まあ、すごい平坦でいい道を長く走るし、というのもあるが。

 真鶴を回ってきたあと……Dst95.71km/Av.23.6km/h/Tm.4:03'06。早川橋だっけ? こっから一号線、みたいなところで。距離は稼いだが、平均時速がガクッと落ちた。

 脚をつったとき(R134菱沼海岸)……Dst123.53km/Av.23.6km/Tm.5:13'39。平均時速を前回から継続してるのは驚いた。なにせ、真鶴で体力を削られ、ボロボロのガタガタだったからだ。久しぶりに尻も痛くなるくらい。なんか、つりそうな前兆、これは部屋でなったりするときもそうだけど、それはあったんだな。

 最終……Dst.154.76km/Av.22.4km/h/Tm.6:53'49
前回……Dst130.29km/Av22.1km/h/Tm5:53'1
 ……前半稼いだおかげか、平均時速が上がっている。まあ、前回は山っぽいところも行ったからそれもあるか。時間はちょうど一時間増えて、まあ平均時速分だけ距離が伸びて、と。当たり前か。まあいいや。最後の最後は脚も戻ってきて、やぶれかぶれで必死に漕いだりしたので、それもあるか。
 でも、なんか、このあたりが自分の今のところの限界か、という感じもある。そりゃまあ、もっと平坦で知った道をぐるぐる回れば、もうちょっと伸びるが、こんなもんだと。

技術面メモ

 技術ってほどのもんかよ? まあいいや、今回はペダリングに気をつけてみた。……といっても、自転車の先達が身近にいるわけでもなく、ネットで得た情報だ。しかも、いろいろ難しく、実際の足の回転の速さを考えたら、まあどこに力を入れて、みたいのは無理。ただ、フレーズとして覚えやすい、次のことは意識してみた。

引く動作は普段の筋肉の動きではありませんから、慣れが必要です、6時の位置ではよく「足の裏に付いたガムを地面に擦るように」と言われます。膝下を180度方向に軽く引くイメージです。

廻すペダリング、45度 03 : 写真と空と自転車と

 何時から何時といわれても、速すぎてわからないけれども、「足の裏に付いたガムを地面に擦るように」というのはなんとなくわかるような気がしないでもない。そのあたり。ただ、それでよい効果があったかどうかはわからない。
 一方で、もう一つ試してみてよかったことがある。軽めのギアでクルクル回せ、ということだ。長距離ではそっちが楽だとかなんだとか。というわけで、たしかに前二でもくるくる回してると、前三と同じような速度が持続できて、今日はほとんど前二だった。
 ただ、このあたりのことが、足をつったことに繋がったかもしれず、なんともいえない。あるいは、トークリップの使い方や、ステムの逆付けを含めた、ポジションとかいうものの見直しが必要かどうか。もちろん、単に肉体の至らなさ、という可能性は大きいわな。

総括、そして今後へ

 今回は、ともかくなんというか、調子に乗っていたのを諫めるような結果だったと思う。今までいっさいといっていいほどスポーツ経験のないやつが、100km走れるようになったからといって、そのまま200km走れるなんてことはないんだ、と。あとは、足つったときの対処とか、ともかく、なんというか、いろいろ身体の仕組み、限界についての認識が甘いというような気がする。だいたい、予定のたてかたもどんぶり勘定すぎる。そのへんだ。
 そしてさらに……いったい、自分はどんな自転車乗りになりたいわけ? それがいまいちわからんなった。たとえば、今日は、写真はあんまり撮らず、気になったものがあっても停めたりせず、というところ。その分、速く走れたという結果が出たのはいいが、一方で、前回と今回合わせて、どんだけ味のあるマルフクの看板をスルーしたんだ、という気もする。心に残ればいい? そんなんまやかしだ。
 そうすると、もっとポタリング方向にシフトするのか。もっと停めやすい、小回りのきく、小径車とか折りたたみのいいやつ。でも、やっぱり、タイヤ細くしたり数字気にしたりしてるみたいに、スピード指向? それもある。もちろん、自分の脚力などたいしたことないが、自分の中で強まっていくところはいい。人と比べる気はいっさいない。さらにさらに、長距離指向があるのなら、ランドナーとかいうやつ? 今日は連休のせいか、何台も見かけたよ、でかい荷物リアの両脇に装備した人ら。あれもなんか、いいのかな。北へ、北へ。あるいは、南へ、でもいいけど。
 ……というわけで、「全部!」といいたいところなんだけれども、まああらゆる意味で不可能。だったら、中途半端なクロスバイクに中途半端なデジ一もどきとかGRdigital未満もいいところの旧式RICOHとかカバンに入れて、中途半端な距離を中途半端な速度で走っていく? なんか、それでもいいような気はするが、さあなんなんだか?

写真

小田原、真鶴

えーと、小田原? 小田原城には行かなかった。どこにあるのかよくわかんねーし。つーか、それって城として優秀? ちなみに、この対面であるミスドで二度目の昼飯。今日食ったのは、ほかに、えーと、薄皮あんぱん五個(朝)、栗まんじゅう、刺身定食、ウイダーインゼリー、おにぎり一個、クオーターパウンダーチーズセット(飲み物はコーラ)、そんなところ。

真鶴役場。駅から少し離れたところにあり、また、真鶴の名所へのルートとも外れているため、わざわざ行かなければたどり着けない。ちなみに、この界隈の雰囲気は本当によかった。海も近いし、なんともいえない。少し、鎌倉に似ていると思ったかな。わからない。関係ないけど、少し田舎の少女って、すごく魅力的に見える。その土地の、土着の、なにか、太陽とか、成分とか、そういうものを含んで育っているように見える。野郎にはそれを感じない。なんというか、「凛子、ここで暮らそう」というより、自分がストレンジャーになって、その子と恋に落ちたいとか、そんな妄想にとらわれる。その妄想が、ペダルを前に進ませる力になる。まあ、結局通り過ぎるだけなので、なんでもねえんだけれども(少女ってまあ、犯罪だからな)。役場の写真で何語ってるんだ、俺。

岩漁港
 役所から下っていってたどりついた漁港。今日は曇り空で風も波も強く、とりわけ観光客が訪れる場所でもなく、なんというか、外来者俺一人というところ。「入っていいのかな?」と思いつつうろうろするも、関係者らしき人たちになにも言われなかったから、まあそんなところで。ちなみに、やっぱり船を固定したりとか、かなりきてたね、風。自転車で向かい風が、などというのはどうでもいいが、こちらはそうはいかないからな。ちなみに、スタンドで立てといた自転車が倒れたりして、無駄に写真とか撮ってたわけだけれども、お前、サドルバッグについてた赤色灯はずれてんじゃん。ここじゃん、ここ。ふと気づいたら、なかったんだよ。ああ、まったく。でも、飛んだ部品ないか見たのにな? 不思議だな。誰か取りに行ったら、お礼としてそれをそのままプレゼントします。








真鶴半島はすばらしい
 そんで、名勝である三ツ石に向かったわけだけれども、その間の漁港沿いの道とか、坂はうっとうしいけど、この、森がすごいんだよね。「陽当たりとかいいんでうっかりしてたらこんなにでっかくなっちゃいました」みてえな。そんな照葉樹林。これって、あれだ、今日のもう一つの目的地だった三浦半島にも似たところがある。たぶん、知らないけど。そんで、「ここ車通っていいの?」みたいな道、まあ標識とかあって通っていんだけれども、そんなところも走れて満足。ちょっと下が荒れ気味だけれども、マウンテンバイクが必要ってほどじゃない。しかも、今日は人がいなかった。車もほとんどいなかった。強風にそよぎそよぎそよぐ葉ずれの重奏、これはもうなんか悟れるね、そんな感じ。で、こんなにいいのに他に自転車の人いないなーとか思ってたら、帰り道でそこそこすれ違った。俺が早すぎただけか。ちなみに、昼食はケープ真鶴という町営施設。ちょうど空腹が限界、11時オープンの店、5分後に入って無人。だから、たぶん今日最初の客。ちなみにここは、リアルラブプラス的に来たことのある場所であって、今さら三ツ石の写真など撮らない。追憶が一番美しい。







 

おしまい

 次はどこに行こうかな? つーか、俺、神奈川県から出てなくね? そんなに神奈川好き? いや、違う、たぶん、俺が持ってる地図、昭文社の文庫版地図が「神奈川県版」だけだからだ。「東京都」や「静岡県」を買えば、越境できるんじゃないのか? いや、違う、たぶん無理。泊まりがけとか無理。「宿泊費がないから」とかいう理由で拒否する。実際のところ、旅みたいなの苦手なんだよねー。そんじゃー。

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