『ゆるゆり』12巻を読む

ゆるゆり (12)巻 特装版 (百合姫コミックス)

ゆるゆり (12)巻 特装版 (百合姫コミックス)

 おれには金がない。金がないからアニメ視聴という趣味を選んだともいえる。無料で放送しているからだ。めぐまれた関東圏万歳!
 ……とはいえ、作品愛ゆえに原作その他に手を出してしまうこともある。そのひとつが『ゆるゆり』にほかならない。ちくしょうめ! なんでこんなに、こんなに……(滂沱の涙)。
 いや、泣くほどのことじゃあない。ことじゃあないけれども、『ゆるゆり』世界に浸れるよろこびというものが確かにある。題名通りゆるい。ただ、ゆるい中にゆるくなさが見え隠れする。少女の鋭利さ、というのとはちと違う。それは少女の、少女愛の魅力かもしれないが、それとは違う。そうだな、力強さ、エネルギーというと武骨だな。なんというべきか。「一途な思い」あたりでいいか。『ゆるゆり』にはそれがある。その見え隠れ具合がなんともいえず好きである。そして、やっぱり作品世界に没入していると、あっという間に終ってしまう。なもりマジック。
 とはいえ、おれは百合の雑誌を買っているわけでもないし、『ゆるゆり』を知ったのだって、アニメになったからだ。世の中にはもっとすばらしい百合が咲いているかもしれぬ。とはいえ、おれはこの百合が美しいと思うからそれでいいんだと思う。おれは『ゆるゆり』には金を落とす。すごくたくさんは落とせないけれど、原作の特装版を買うくらいは落とす(ちなみに特装版付録も……いいです)。OVAをどうするかというのは判断保留にして(だって貧しいのだもの)、しばらくは『大室家』の2巻と行ったり来たりする。それでいい。

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大室家 (2) (百合姫コミックス)

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