- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2013/08/24
- メディア: Blu-ray
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舞台はスペインが大航海でコンキスタドールでメキシコがエル・ドラドを探せ! の時代。そのエル・ドラド(黄金郷)探し隊がジャングルで行き詰まって、隊長が「別動隊40人がイカダで1週間エル・ドラド探して来い。帰ってこなかったら全滅ってことで」みたいなこと言うの。で、アギーレはその別動隊40人の副隊長。ここから、悲惨なジャングル・クルーズが始まる……。
最初はだんだん狂っていく小集団の中で、アギーレ(wikipedia:クラウス・キンスキーは怪優というにふさわしい)を頂点とした小カルト集団のようになり、女なんかも絡んできて……というのを予想したのだが、「そんな心理劇、ジャングルでも同じこと言えんの?」とばかりに、主に川下りの映画なのだよ、これが。隊長の貴族を皇帝に、スペインに反逆を宣言したりとかはあるけど、ともかく川下りなんだ。
で、川下りのイカダといってもわりと規模が大きくて、小屋はあるし、トイレもある。馬まで乗ってる。これが、アマゾン(?)の激流を下っていく。現地ロケらしいのでガチ。向こう岸の崖のあたりに取り残されたイカダとか、もう本当に流されて動けなくなってるようにしか見えない。途中からドキュメンタリかよ? という気にすらなってくる。小屋の天井が樹にぶつかるぞーってシーンとかも、その場で決めたろとか思ったり、兵士の指に蝶が止まったシーンとかも、偶然撮れちゃったんじゃないのとか思ったり。それでいて、高い木の上のに帆船が引っかかってる幻想的なシーンがあって……。取り残された馬とか、妙に絵になる場面が多い。
そんでまあ、エル・ドラドなんて簡単にあらわれなくて、
そんなところか。いや、なにか妙な後味を残す映画よ。全体的にこう、リアリズムの追求かわからんが、たとえば奴隷にした現居民に笛を吹かせたりすんだけど、かすれるような音がわずかに響くくらいのもんでさ、これを聴かせようとすんならもっと音出てるの使うだろう、とか思ってね。でもまあその、ドイツ映画だから全編ドイツ語で、なんとなくドイツ語は似合ってねえなあとかは思った。とはいえ、おれはスペイン語の映画とか観たことあるかどうか怪しいから、「やっぱスペイン語だよね」とも言えんのだけれども。まあそんで、クラウス・キンスキーの作品、となるとこの監督の作品が多くなるのかもしらんが、もういくつか観てみようかなどと思うのであった。おしまい。
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