さて寝るか

※あなたはあなたの医者に行って下さい。f:id:goldhead:20160212234312j:plain

年度末になって仕事が増えた。悪い話じゃない。かといっておれはウキウキならずに、暗く沈んだままだ。おれの脳は破壊されていて、いろいろの薬を飲まなければ身体が活動しない。だが、それも限界のように思える。

……というようなことを日常会話風に医者に述べ、「なんか元気になる薬ないっすかね?」と聞いたら、「リタリンって知ってる?」とくる。

「え、なんか禁止になったやつっすよね?」

「禁止じゃないけど、あんまり出すなってなってね。特定の病気、ナルコレプシーとかね。たくさん見たよ、リタリン中毒」

これはどういうことだろうか。おれから「リタリン」と言ったわけじゃなあい。向こうが言った。「おれはナルコレプシーじゃないけどSASだからリタリン試したいです」と喰いつくべきだったのだろうか。なぜか疑心暗鬼になり、リタリンの件は有耶無耶になり、処方薬も先月と同じ、と相成った。

が、処方されていない薬を使うことにした。逆襲の野村貴仁……おれに「現役・引退を問わず100人の日本プロ野球選手を挙げろ」と言われれば、おそらく簡単に挙げられるだろうが、野村貴仁の名は出てこないかもしれない……の冷たやつとか大麻とかいう話ではない。おれが精神科だか心療内科だかを訪れる前に個人輸入したプロザックのゾロ(タイ製)である。賞味期限は……たぶん切れてる。もう古い。

元気が出るのか、出ないのか、わからない。ただ、海の向こうのアメリカじゃ、ジプレキサプロザックの混合でシンビアックスとかいってドッキングしてるって話じゃないか。おれの脳には圧倒的にセロトニンだかドパミンだかが足りていない。ここはやるしかない。躁転するならしろだ。おれはずっと、ずっと、抑うつ状態の、偏った双極性障害だ。たまには躁にならないと、なんか損してるって気になるんだよ。

というわけで、ここ数日プロザックを朝飲んでいるが……快調である。頭の周りを緊箍児のような輪っかが縛っていて、その上半分がフラットで、下半分に集中力が芽生えている、そんな感じである。リタリンはいらない。これでいい。今のところ、これでいい。これにカフェインでチャージをかければ脳の動きもさらに活発だ。

……といったところで、なんになる。活発になったところで稼ぎが増えるわけでもない。おれは惨めに路上に放り出されて、行き先は自死か路上か刑務所だ。おそらくは最初の選択。それまでに、もう一度か二度、個人輸入をするだろうか。そうだったら円高はありがたい。株価の下落? 京浜東北線が止まったって知った話か。おれは自転車通勤だ。ウヘヘ。