たとえば終わらない3月を

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今日で3月が終わるという。すなわちこの国では年度が終わるということである。年度末が終わるということである。

いや、まだだ、まだ終わらんよ……!

と、言いたいおれがいる。おれはおれの仕事柄(会社柄?)、年度末に異様に仕事が集中する。とはいえ、「今月は1日も家に帰れなかった」とかいうレベルではない。それでも、1月から土曜日を1日も休んでいない。仕事以外で横浜市から出ていない。家と会社の往復。夜のジョギングをする気もなくなるくらいの帰宅時間(かといって午前様というほどでもないのだが)。

まあ、おれにしては忙しいという程度のことである。世の中の人はこのくらいの忙しさが一年中続いて、それに見合ったお賃金を得て、家族を作ったり、マイホームを買ったり、マイカーを持ったりするのかな、などと想像してみたりもする。

おれもそうだったら……いいのかな? よくわからない。おれは一応精神病院通いだ。休息が必要だ。とはいえ、年度末の瀑流の中にあって、おれの精神は不思議と安定する。「これをやればそれだけ金になる」というのもある。しかし、それがメーンというわけではない。ついでについてくるていどのものだ。ともかく、目の前の仕事をする、そこに熱中する、それがおれを不安から遠ざける。抗不安剤の量を減らすことができる。だからおれには仕事が必要だ。次々に降り注いでくる仕事が必要だ。金も必要だが、食えるだけでいい。現に、年度末が最終盤にもなれば、少し楽になってくる。その楽に不安がするりと忍び込んでくる。おれを苦しめる。

おれには仕事が必要だ。おれは働き者だ。そして気が狂ってる。