「あずさ30号」の謎

おれは先日、長野の方へ行った。日帰りだ。

goldhead.hatenablog.com

行きの切符の手配は、たまに長野方面へ出張する人に頼んだ。新宿発、「あずさ1号」。そのために、おれは午前3時45分に起きて、午前5時ごろの電車に乗るはめになった。満員電車というやつに乗るよりはるかにましな話ではあるのだけれど。

で、おれあんまり遠くに行かない人間だから、「Suica京浜東北線に乗って、途中改札のない新宿乗り換えで、あずさに乗って、出るときはどう精算するの?」ということがわからなかった。Suicaで入場記録があって、切符に入場記録がつかない。

f:id:goldhead:20190602132258j:plain

ただ、おれはわからなかったら調べる人間だ。同じように疑問に思っている人間もいる。が、結論としては「一回新宿で改札の外に出て、あらためてあずさの特急券・乗車券の切符で入る」というものだ。時間もあったし、そうした。ただ、車内放送などで、「スイカでご乗車のお客さまはタッチすると運賃2倍になっちまうから有人窓口に」みたいなことを言ってたと思う。Suicaでタッチして出てしまうと、改札機は「こいつは鈍行でここまで来たのだな」として、乗車券代を普通に引き落とすことになるのだろう、たぶん。紙の特急券・乗車券の切符を買っていたら、乗車券分が二重取りになるのだ、たぶん。このうっかりを回避するためには、在来線で、たとえばおれの場合、新宿まで紙の切符で買っておく、というのも、実にアナログだがいいかもしれない。

f:id:goldhead:20190602132257j:plain

ところで、「あずさ」の指定席システムは初めて見るものであった。

特急「あずさ」「かいじ」は全車指定席に 中央線特急の料金改定、新たに「座席未指定券」設定 | 乗りものニュース

指定席特急券と座席未指定券というのがあって、後者の場合は座席上のランプが赤く光っている空席にしか座れない。で、その席に指定席の客が来そうだよってなると、黄色くなる。どかなきゃいけない。もっとも、そんなシーンは見なかったけれど。

f:id:goldhead:20190602132256j:plain

で、問題は帰り道だ。書き残しておきたいことが二つある。

一つは、経路の話だ。完全にこっちの事情だ。おれは、下諏訪で上りの「あずさ」(神奈川県民として生きていると、北が上の地図で東京に向かって行くのが「上り」という感覚があって、地図の上から下に来るのが「上り」というのには違和感がある。ちなみに、上諏訪、下諏訪の順番も)に乗った。

詳しい人は、「え、下諏訪であずさ?」と思うことだろう。いや、そこまで知っている人ならば、「1日に2本だけ下諏訪とまるやつあるんだよね」とわかるだろう。ともかく、「下諏訪にとまるやつ」である「あずさ30号」だ。

まあ、「あずさ30号」がどこにとまろうが、千葉まで行こうがどうでもいいのだけれど、あれだ、電車が八王子に近づいたときだ。車内アナウンスで在来線との乗り換えが読み上げられる。「横浜線大船行き……」。

横浜線……、横浜線!」。その発想はなかった。携帯端末で調べてみると、長野方面から横浜方面(横浜駅より南方面)を、「あずさ」を使う場合(新幹線はまた別だろう)、新宿なんて行くのは大間違いだ。八王子発の横浜線、それも始発だから座れるやつに乗ったほうがはるかに早い。新宿から湘南新宿ラインで横浜まで、などというのよりずっと早い。なにせ、次に早い経路として、「立川で乗り換えて南武線で川崎まで行く」というのが出てくるくらいだ。おそるおそる朝の路線情報を調べてみたら、横浜線を使えば、なんと1時間遅くてよかった。

横浜線で、八王子まで行け。新宿は、遠回りだ。もちろん、座席の問題があるので、先に予約しておくことが必要だが。

これが一つ。

そして、もう一つが、「あずさ30号」の謎、なのだ。

切符には、確かに「新宿」の横に「都区内」とあった。

特定の都市区内ゾーン│きっぷのルール:JRおでかけネット

こっち方面でいえば、蒲田駅まで行けるぜ、という話だと思う。なので、おれは山手駅で「あずさ」の切符を精算機に入れ、蒲田―山手間の運賃を払うものだと思っていた。

ところが、だ。山手駅に(長い新宿経由で)帰ってきて、精算機に切符を入れると、「精算0円」って表示されて、すぐさま通常サイズの小さな精算券が出てきた。

「え、なんで?」と、思った。

余計に金をとられるわけではないので、駅員に尋ねることでもない。狐につままれたような感じで、精算券を改札機に入れる。普通にゲートが開く。おれは出る。はて?

これは調べてもわからなかった。いや、余計に金をとられたわけじゃないからいいのだけれど、なんでや?