でかいペットボトルの焼酎を飲まなくなって、なにを飲んでいるのか

承前。

blog.tinect.jp

おれはこの記事で「本格焼酎の味と匂いがなんか嫌になって焼酎甲類を飲むようになった」という話をしたのだが、なぜかおれが大量飲酒に走ったというふうに受け取る人が多かった。多いというならもとから多いだけであって、べつに甲類で増えたということはない。アル中カラカラさんとか出したし、そうにおわせたと言われたらそうかもしれない。

 

が、その後、また変化が訪れた。焼酎甲類のアルコールくささが気になってきたのだ。最初は、「無味無臭ですっきりしている」とか思っていたのに、「なんだこのストレートなアルコール臭は」と。いや、おれが感じているのが「アルコール臭」なのかどうかよくわからないが。

 

それじゃあ、おれは何を飲めばいいのか。いや、焼酎甲類のなかでも「これはあまり感じないぞ」というものもあった。

 

韓国焼酎チャミスル、これである。これはあまりにおいがしなかった。が、度数に注目してほしい。普通25度のところ、20度なのである。5度分においが薄いのかもしれない。度数が少ないのは健康にいいかもしれないが、同じくらいの金を出すのに度数が低いのは損した気分になる。

 

それに、なんといってもやはり焼酎甲類。飲んでいて面白くない。まったく、なにを飲めばいいのか……。などと、お恵みもののシングルモルトウイスキーなどちびちびやっていたが、これはもったいない。普段飲みの、やっぱり焼酎くらいの度数の酒。

 

で、ある土曜日、東スポを買いに行ったセブン-イレブンでこんな焼酎を見つけた。

 

CHILL GREEN 特設サイト - 濵田酒造

チルグリーン、これである。ただの麦焼酎ではない。マーガオというスパイスが加えられているという。マーガオ、なにそれ?

台湾レアスパイス 馬告(マーガオ/山胡椒) とは?|馬告.jp

馬告は「クスノキ科、ハマビワ属」の植物で、正式名称は「山胡椒」となりますが、日本の「山胡椒」とは異なるもので馬告に和名はありません。

ただ、Wikipediaでは「アオモジ」(Litsea cubeba)と植物的には同種としている。

アオモジ - Wikipedia

さて、チルグリーンに使われている「マーガオ」は台湾産なのだろうか。そのあたり、サイトにもラベルにも記載がないのでわからない。ただまあ、セブン−イレブンに流通するようなものなので。

(追記)『中国有用植物図鑑』によると「タイワンヤマクロモジ」の和名で記載されている。中国名は「山鶏椒」。「花と葉と果皮はレモンアルデヒドを精製する原料である」。また、分布は台湾を含めた中国各地。東南アジア、インド。

 

(さらに追記)

ようするに、上の馬告.jpのサイトで「馬告に和名はありません」というのはどうなのかな、というようなことで。馬告がLitsea cubebaなのか、まずははっきりさせるべきじゃないのかと。べつに地域のブランドとして「台湾産のアオモジ(馬告)」、「タイヤル族のアオモジ(馬告)」として売るのはいいんだ。同じウンシュウミカンだとしても、「愛媛のミカン」、「和歌山のミカン」、「静岡のミカン」と売るみたいに。あるいは、栽培品種だが「魚沼のコシヒカリ」のような差別化だ。

もし、そうじゃないよ、Litsea cubebaではないんだよ、というのであれば、その学名を書いてほしい。例えば、Litsea cubeba ssp. taiwanensisという亜種なんですよ、という新しい命名がなされたならば、それをアピールしてくれ。

 

 

 

まあ、そんなことはどうでもいい。柑橘系のスパイシーな香りがさわやかで夏向き。さっぱりしていて飲みやすいし、もちろんアルコール臭も感じない。これはいける。ロックでいける。これの2.8リットルのペットボトルは売ってないのか。

 

……いや、ペットボトルはいいか。というか、結局2.8リットルのペットボトルは2本しか買わなかったわ。さあ、今夜もこの嫌な世の中を忘れるために飲むぞ!