おれと植物、植物とおれ

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また寄稿させていただきました。

かなり地味な話かと思います。

世に訴えかける強い主張、というたぐいではありません。

でも、読んでくれるとうれしいのです。

……、

………、

読みましたか。

では、これが「ジャングル」です。

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はっきりいって、この茂みを乗り越えて自転車をドアの前まで持っていくのはやっかいです。クランクやプーリーに葉っぱが絡まる。それでも、なんかもうちょっと伐る気が起きない。上の文章には書いてないかと思うけど、「もう、負けた」という感じすらある。そのくらいドバーッとムラサキシキブ的なものが伸びている。

なんか毎年、一回くらいは不動産屋が草を刈るんだけどなー。忘れられてるのかな。まあ、家賃が上がらなければそれでいいけど。

写真、右上の方にはガクアジサイが見えますね。その下の方の葉は……アガパンサスドクダミにそうとう地面をとられているのに、毎年ちゃんと花茎を伸ばして花を咲かせますね。

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……満開になってしまってはちょっとおもしろくない、というのは変わった趣味だろうか? 今、これを書いているときは満開です。でも、アガパンサスを満開っていうのもちょっと変かしらん。

というわけで、おれと植物、植物とおれ。おれはそれほど植物好きの子供であったわけではない。ただ、大人になって、食うために関わった仕事に植物が多かった。が、おれはそれほど植物に詳しくなったわけではない。おれが直接植物に関わるというわけではなく、その道の達人たちの写真を処理し、文章をリライトするとか、そういう話が多かった。門前の小僧である。二千円くらいのある種の植物図鑑の原稿にほとんど手を入れたとき、巻末に記されたおれの役割は「校閲」だった。いや、それ違うから、と思った。

おれと歩いていると、植物や花の話を聞けて楽しい、と美しい女性から言われたこともあるが、まあ信じないほうがいい。「この紫葉はアメリカテマリシモツケディアブロ’ですね」とか言っても信じないほうがいい。「APG分類でできたレンプクソウ科ですが、三日天下でガマズミ科になって終わったんですよ」とか言っても眉唾だ。ご用心。

でも、たぶん日本人の成人の平均値よりは植物にちょっぴり詳しい。そういうところはある。ちょっぴりだ。ただ、歩いていて樹木を同定するというのは難しい。草花となるとさらに苦手だ。Quercusとか見分けつかん。すごく、知らんぞ。

でも、世の中の人はもっと知らないのかな、と思うことはある。今はなき横浜市役所の駅側の片隅にサクラ ‘陽光’が植わっていて、その写真を撮っていたとき、老夫婦の婦人から「これはなんという樹なのですか?」と聞かれて、「陽光ですよ」と言ったら「あら、これサクラじゃないのね」といわれたこともある。「いや、サクラです。サクラの園芸品種でして……」。

というわけで、なんの話だったかね? 植物とおれ、おれと植物か。まあ、おれは、まあ、植物がわりと好きな方だ。少し興味があるといっていい。たとえば、哺乳類や魚類より、興味はある。だからといって、おれに花の名を聞くな。そういう話だ。以上。

 

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